生命保険料はなぜ変わるの? 長寿化で死亡率が低下標準生命表、11年ぶり改定 2割値下げも

写真はイメージ=PIXTA
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週末の朝、筧家のダイニングテーブルでは良男と幸子が朝食後のコーヒーを飲んでいます。そこへ、いつもより遅く起きた恵が玄関から取ってきた朝刊を手に座りました。新聞を広げた恵は、少し驚いた様子で記事を真剣に読んでいます。

筧良男 何か気になる記事でもあったのか?

筧恵 この保険会社の生命保険料が4月から値下げになるんだって。今より2割以上も下がる保険もあるみたい。

筧幸子 今年は保険料を見直す保険会社が多そうね。4月、生命保険の保険料率を算定する基となる「標準生命表」が11年ぶりに改定されるからね。

良男 どんな改定なんだ?

幸子 過去のデータと比較すると、日本人が長寿化していることが分かるわ。例えば、40歳の男性1000人のうち1年で亡くなる人の割合は2007年に1.48人だったのが今回の改定で1.18人になったの。同じ年齢の女性は同じく0.98人から0.88人よ。死亡率が下がると、加入者が亡くなった際に保険金を支払う死亡保障型の保険料が下がるの。

 それぞれの保険会社はどう対応しているの?

筧幸子(かけい・さちこ、48=上) 筧良男(かけい・よしお、52=中)  筧恵(かけい・めぐみ、25) 

幸子 日本生命の場合、保険期間10年、保険金額2000万円の死亡保障型保険だと40歳男性の保険料は月7980円だけど、4月からの新規契約は7020円と12%の値下げよ。さらに、同社は17年度決算で個人保険の契約者の配当を300億円増やす方針を固めたそうなの。死亡率低下を受けた契約者への還元策で、注目されているわ。

 そもそも保険料はどうやって決まるの?

幸子 保険は「収支相等の原則」といって、加入者からもらう保険料と加入者に支払う保険金が同額になるように保険料を計算しないといけない基本的なルールがあるの。たとえば保険金額100万円の保険に30歳の男性が100人加入した場合、死亡率が1%なら1年間で保険会社が支払う保険金額は100万円。100人からもらう額を同じにするには1人当たり1万円の保険料になるわね。

 加入者の保険料は毎年、見直すことになるの?

幸子 収支相等にするには、年齢が上がるごとに死亡率も上がるから加入後の保険料も年々上げなければいけないけど、実際は一定なの。毎年見直すと加入者の負担が増えてしまうからよ。だから保険の満期までの保険料収入と支払保険金が全体で等しくなればいいという考え方を採用しているわ。

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