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「とくダネ!」「ナイスデイ」全国くまなく歩いた20年

立川談笑

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NIKKEI STYLE

長く出演してきた情報番組「とくダネ!」(フジテレビ系)ですが、2月末の出演をもって卒業しました。「おはよう!ナイスデイ」から約20年。本当にお世話になりました。応援もありがとうございました。

ロケ取材では日本全国あちこちにうかがいました。札幌日帰りだとか、那覇日帰りなんて、なんとももったいないスケジュールもありました。そこで今回は、思いつくままに、日本各地の印象をつづってまいります。あくまでも通りすがりの立川談笑目線です。軽く、楽しく読み流していただければ幸いです。

活イカ文化を堪能

まずは、食べ物。九州は……っていきなりザックリで恐縮ですが。九州はとにかく圧倒的に肉類が充実していて、和牛、黒豚、地鶏とそうそうたるラインアップが多様な料理となって並びます。さらに魚介類も層が厚い。東は高級ブランドの関アジ関サバに、西に玄界灘も控えている。さらに、呼子のイカ!私はイカが大好物なので、福岡辺りの活イカ文化の根強さは心底うらやましい。今の今まで生きて泳いでいたイカです。刺し身が白くない。限りなく透き通ってる。スルメイカももちろんいいけど、なんといってもヤリイカが最高です。

「いやいや、一番はアオリイカでしょう」というご意見があるのは承知していますよ。ここは、イカ好きならば避けて通れない「ヤリイカアオリイカ論争」です。どちらも種類としてはずいぶん近接していて……って、イカに熱くなりすぎました。

ほかに野菜、果物、ラーメン、うどん。ご当地それぞれの特色を出しつつ、全体のアベレージが高い。うまいぞ、九州!

そして、そんな九州に劣らないのが、北陸。ここでは新潟も含めて話をしています。北陸四県。こちらは肉よりもぐっと魚介類の存在感が強くなります。冬場の魚の、おいしいことといったら!刺し身、煮魚、焼き魚。

ノドグロ塩焼きは「時価」です。脂ののったノドグロが、皮はパリッと中はふわっと焼き上がって出てきます。で、これを、ご当地新潟出身の入船亭扇辰師匠がお皿の上でチャッチャとひと仕事してくれるんです。外した頭を粉々にちぎって身にまぜて、あとは何か混ぜたりして。こっちは酔ってるから詳細は分からないけど、とにかくこれがうまいのなんの! 口に含むなりプルプルプルっと身体が震えるくらいにおいしい。

この冬は香箱ガニっていうのも頂いて、これまためっぽううまかった。生のまましょうゆ漬けにしたのを、脚をもってチュルンと吸い出す。「うまー!」。隣の席に回すと、チュルン、「なんだこりゃー!」。そのカニの味噌に至っては、筆舌に尽くしがたい。どうしたって日本酒がほしくなります。

そして北陸は米がうまい。米そのものもおいしいんだろうけど、きっと地域全体で炊き方の技術水準が高いのだと思います。逆に言うと、ご当地の皆さんの米に対する舌が肥えてるのでしょう。

 まだ食べ物話は続きます。北陸はおいしい。おいしいんだけど、お値段が高い印象です。越前ガニが1杯何万円もしたりして。「いやいや、うまいものは高くて当たり前だよ」という声が聞こえてきそうです。でも、うまくて安いところもあるんです。そんな意味で私が好きなのは青森。正確には岩手から青森にかけての沿岸。たとえば二戸、八戸、青森市内だとか。八戸の八食センターなんて、広いし楽しいし、おいしくて安いときてます。わー、思い出しただけで興奮します。安いんですよ。

「観光客相手と割り切ってさー、もっと高い値段つけちゃえばいいのになあ」

なんて、無駄にやきもきしてしまいます。

東北のいろいろおいしかった中で、強烈だったのは「生ホッケの塩焼き」です。あれは青森市内の居酒屋だったかな。脂がのりつつもふんわりと上品な味わいで、「こんなにうまい魚がこの世にあったのか!」くらいの衝撃でした。いや、大げさでなく。都内でいただくホッケの開き干しとは、まるで別物。天下のノドグロといい勝負なんじゃないのかなあ。

「岩手・群馬のグレート伝説」

さて、ここからは食を離れて。意外にすごい!と驚いた地域の話をします。まずは岩手県。「岩手県グレート伝説」として、このところ私が勝手に盛り上がってあちこちで吹聴しています。

なんといっても、岩手県の人材輩出が、すごいんです!(これより敬称略)

手始めに、岩手出身の現役野球選手から並べます。メジャー挑戦の二刀流、大谷翔平(奥州市)。埼玉西武ライオンズの菊池雄星(盛岡市)。わはは。もうここまででお腹いっぱいでしょう。まだまだ。ヤクルトスワローズ畠山和洋(花巻市)。楽天ゴールデンイーグルス銀次(普代村)。もちろんまだまだいらっしゃいますが、球界を代表とするとまで言われるほどの、あるいはプロ球団の中心選手クラスだけでもこれだけとは驚異的です。しかも、岩手県の人口は、わずか125万人ですよ。人口10倍の東京から、40人ものトップ選手なんて出ません。なんだろ、これ、と。

さらに重ねてグレート岩手伝説の続き。

岩手県は、輩出した総理大臣の数が多い。原敬、斎藤実、米内光政、鈴木善幸。歴代4人とは、山口県(8人)、東京都(5人)に次いで全国第3位です。山口県は明治維新で功績があったせいもあるでしょうが、それなら岩手は何なのだろう、と。私なんかに理由は分かりません。ただ、「すげー」と驚くだけ。

さてさて、岩手県と同数の第3位、総理大臣4人を輩出しているのが群馬県。これからは「群馬県グレート伝説」のお話をします。

江戸時代に整備された五街道のうち、中山道が群馬県を通っていることを私が知ったのはつい最近のこと。お恥ずかしい限りです。群馬在住の皆さんは「まさか!知らなかったの?」と驚かれることでしょう。「江戸と京都を結ぶ街道の、海沿いルートが東海道で山中ルートが中山道」と単純に理解していたので、江戸から西に直行せず北上していたとは意外でした。

先年、群馬出身という三味線漫談の柳家紫文さんからレクチャーを受けました。あれこれうかがった中で最も驚いたのが、「群馬は古墳が多い」こと。ご存じでしたか?古墳が一番多いのは奈良県。二番目に多いのが、群馬県なのですと! その数、実に県内で1万基に及ぶとか。紫文さんいわく、

「子どもの頃、遊びでちょっと地面を掘ってみると植木鉢みたいなかけらがゴロゴロ出てきて。今から考えると、あれ、みんな埴輪(はにわ)だとかそういうもんだったんじゃないかなあ」

つまりですね、6世紀だとかの大昔、古墳時代。日本列島で文化が最も発達していたのは、奈良と群馬だったのかもしれない、ということです。どちらも海から離れた内陸部で、「どうして、その場所が?」なんて、私はまたまたもんもんとしてしまうのですが、それは、それ。群馬県が今まで以上に魅力的に、光って見えるようになりました。

沖縄、北海道、四国、近畿、中部地方に中国地方。余裕がなくて、言及できませんでした。ごめんなさいね。何より、私が愛する東京もスルーでした。

まさにくまなく、日本中。各地での「とくダネ!」のロケ取材にあたっては、多くの皆さんにお世話になりました。御礼申します。ありがとうございます。

今後は、落語はもちろん様々な形でお近くにうかがう機会もあるはずです。これからもよろしくお願いします。

立川談笑
 
1965年、東京都江東区で生まれる。高校時代は柔道で体を鍛え、早大法学部時代は六法全書で知識を蓄える。93年に立川談志に入門。立川談生を名乗る。96年に二ツ目昇進、2003年に談笑に改名、05年に真打ち昇進。近年は談志門下の四天王の一人に数えられる。古典落語をもとにブラックジョークを交えた改作に定評があり、十八番は「居酒屋」を改作した「イラサリマケー」など。

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