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ロボット、EV… 人気のテーマ型投信、買っていい? QUICK資産運用研究所 北澤千秋

2018/3/14

テーマそのものも一過性のブームで終わってしまうケースが大半だ。例えば、ここ数年にぎわったゲノム、フィンテック、ビッグデータ、インフラ投資といったテーマは世間では今も注目を集めていても、投信市場ではすでに存在感は薄い。運用成績が好調で、かつ今も資金流入が続いているのはロボット関連ファンドぐらいだろう。

■投資するなら逆張りの発想で

個人はテーマ型投信とどう付き合ったらいいのか。市場のブームに乗って利益を狙うなら、「早乗り・早降り」の短期売買しかない。しかし、よほど投資経験が豊富な人を除けば売り買いのタイミングを見計らうのは難しい。多くの人は近寄らない方が無難だろう。

それでも、そのテーマに関心があって関連銘柄は成長が期待できると思うのならどうか。独立系運用アドバイザーの吉井崇裕氏は「何も今すぐ買う必要はない。ブームが一段落した後に投資すればいい」という。逆張り投資の勧めだ。

一例として挙げるのが、「netWINゴールドマン・サックス・インターネット戦略ファンドB」(略称ネットウィンB)だ。IT関連銘柄に投資するこのファンドの設定はITバブルの盛りの1999年11月。ブームに乗って3カ月で純資産総額は600億円近くに膨らみ、基準価格(分配金再投資ベース)も1万4000円近くに達した。しかし、直後にITバブルが崩壊し、運用成績も悪化の一途。基準価格は02年9月に3000円近くまで下落した。

同ファンドはその後どうなったか。安値でたっぷり仕込んだアマゾンやアルファベット(グーグルの持ち株会社)、アップル、フェイスブックなどの株価上昇の恩恵をフルに享受して、足元で基準価格は2万円目前だ。

■IT関連は今が売り時、との見方も

もっとも、今は好調のネットウィンBやロボット関連のファンドにしても、投資対象が特定業種や銘柄に集中しているだけに、相場全体の変動の波に大きな影響を受けそうだ。例えば、現在は相場の支えである米国景気は8年以上も拡大が続いており、いずれはピークアウトするはずだろう。

JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバルマーケットストラテジストによると、世界の株式は米国の景況感によって物色動向が大きく変わるという。米ISM製造業景況感指数がピークに向けて上昇する過程ではIT関連や資本財が買われ、ピークアウト以後はITなどが売られてヘルスケアや公益などのディフェンシブ業種が優位になる。

直近2月時点の米ISM製造業景況感指数は60.8と、ほぼ14年ぶりに60を超える高水準。IT関連などは今が売り時、という見方もできるかもしれない。

結局、テーマ型投信は短期売買の対象とするにせよ、長期で保有するにせよ、売買のタイミングが成果を大きく左右する。着実に資産を増やしたいという一般の人々にとっては、やはりハードルが高い商品だ。

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