マネー研究所

Money&Investment

相場変調、守りの運用は ヘッジ付き外債投信で分散 米景気のピークアウト見据えて

2018/3/18

写真はイメージ=PIXTA

株価や為替相場が不安定な値動きを続けている。米国でインフレ懸念が頭をもたげ、長く世界の株高を支えた低インフレ・低金利の「適温相場」は変調をきたし始めたかにみえる。そろそろ米国景気のピークアウトを見据えつつ、株安・円高から資産を守る方策を検討しておきたい。

「ゲームのルールは変わったと考えた方がいい」。JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、米国の低インフレという株高の前提条件は変わったとみる。

きっかけは米トランプ政権が決めた大型減税と巨額のインフラ投資。実現すればインフレの懸念は現実のものとなりかねず、米金融当局は金融引き締めを加速するはず。金利上昇はいずれ景気と企業業績の腰を折り、米国株は調整色を強める可能性が強まる。

2月上旬からの米国株の急落は、米景気の上振れを先取りして長期金利が急上昇したのがきっかけ。今のところ米景気に過熱感はなく、米国株が本格的な転機を迎えるのはまだ先のこと、という見方が一般的だ。

転機がいつになるかは予見できないが、萩野琢英・ピクテ投信投資顧問社長は「今後は資産を増やすことより保全を考えるべきだ」と主張する。

龍谷大学の竹中正治教授によると、米国株は過去の米景気の後退期に平均で3割下落した。過去になぞらえれば、米国株が下がると連れて日本株安・円高になる。

では、どのように備えるべきか。

■積み立て投資に利点

積立型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)などを使って10年単位の長期で投資信託を積み立てているなら、特に恐れる必要はない。「株価下落は投信を安値で購入できる好機」と前向きに受け止めたい。

一例として「100年に一度の暴落」と言われたリーマン危機の前から、日経平均連動の投信を毎月末に1万円ずつ積み立てたケースを見てみよう(図A)。日経平均は2007年初の水準を回復するのに約8年かかったが、投資損益は6年でプラスに浮上した。

積み立て投資のメリットは、相場の低迷時には多くの口数の投信を安く買えること。下落過程で投信の平均購入単価は下がり、少しの相場上昇で利益が出るようになる。図Aの試算では、昨年末までの11年間に132万円を積み立てて127万円の利益が出た。

マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL