Men's Fashion

イタリア&英国 2大スーツ強国の生地ブランドを知る

How to

このタグ、どの国? どんな生地?

2018.3.20

MEN'S EX

生地を知れば、自分に合ったスーツ選びも一層スムーズになる。主要な生地ブランドを、国やスタイル、企業グループ別にまとめた。




〈解説する人〉

三越伊勢丹 バイヤー 鏡 陽介さん

 世界の生地メーカーと斬新な企画を打ち出す、生地業界のキーマン。自身もクラシック&マニアックな素材が好物。

〈解説する人〉

三越伊勢丹 バイヤー 鏡 陽介さん

 世界の生地メーカーと斬新な企画を打ち出す、生地業界のキーマン。自身もクラシック&マニアックな素材が好物。

【イタリア編】

欧州のモノ作りの一大拠点として、生地を自ら織る、優れた「ミル」を多数擁する。洋服も手掛ける世界的メゾンや大企業もあり、トレンドの発信力が高い。

ココが名産地! ビエラ
ミラノの北西、ピエモンテ州に位置。スイスに近く、良質な水源を持ち、イタリア一の生地の名産地として発展してきた。名門ミルには、数百年の歴史を有するところも珍しくない。



■表現に長けた名門ミル■

世界的に知られるカシミヤの匠 / ピアチェンツァ

ルーツは1733年以前に遡るという老舗。梳毛ウールやカシミヤの高級素材が多い。「貴族的なオーラをたたえた素材が得意。遠目にもハッキリした高級感があります」



ラグジュアリーな素材のプロ / ルイジ・コロンボ

1969年創業。カシミヤやビキューナ、アンゴラなどの高級素材の扱いに優れる。「近年はクラシックテイストや色気の提案も巧みに。表現の幅が広がってきています」



クラシコの王道を伝える / カルロ・バルベラ

1950年頃創業と比較的新しいが、古きよきスタイルの生地表現に長ける。「時流に敏感な企業の多いイタリアにあって、普遍的な価値をしっかり追求するミルです」



個性ある生地提案に長けた / チェルッティ

創業は1881年。老舗だが、前衛的な表現に意欲的で、他にない生地が多く見られる。「シルキーな艶の表現に優れ、どこかモード感のある生地が魅力です」(鏡さん)



■トレンドを牽引する大企業[マルゾット・グループ]

規模に裏打ちされた幅広さ / マルゾット

スタンダードな生地の担い手として、世界の服飾メーカーに生地を供給。「ベーシックな素材から、色気のあるものまでしっかり揃っているのが、企業力の強さです」



ファッションの流れに敏感な /
フラテッリ・タリア・ディ・デルフィノ

1903年創業。マルゾット・グループの中でも表現力に長ける。「個性とセンスの際立った社長の指揮下、“着たい”と思わせる素材作りが巧みです」