負け試合も楽しく 岡ちゃんのフットボールパーク構想「FC今治」オーナーが語る新サッカー論(下)

J3仕様の「ありがとうサービス.夢スタジアム」。5000人の観客を収容できる(写真:FC今治)
J3仕様の「ありがとうサービス.夢スタジアム」。5000人の観客を収容できる(写真:FC今治)

愛媛県今治市に本拠を置くサッカークラブ、FC今治のオーナーを務める岡田武史氏。目指しているのは、サッカーの試合以外でも観客に楽しんでもらえる場「フットボールパーク」をつくることだ。そのための中核施設として、物販・飲食からホテル、マンションまで備えた複合型スマートスタジアムの構想を練る。今治に来るまでの経緯を振り返った前編(「サッカー強いだけじゃ駄目 岡ちゃん、経営に目覚める」)に続き、後編ではフットボールパーク構想の詳細を語ってもらった。

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岡田氏は2014年、FC今治のオーナーとなると同時に現地に移住した(写真:FC今治)

我々が構想する複合型スマートスタジアムのイメージはこんな感じです。株主である(芸能プロダクションの)LDH JAPANに所属するEXILEのダンス教室やジム、スポーツ分野でさまざまな取り組みをしているドイツSAPのデータセンター、ホテル、保育所、さらに愛媛大医学部の診療所などを併設します。現在、スマートフォン(スマホ)のアプリで健康管理サービスを提供する企業とも話をしています。なお、ショッピングと飲食は隣接する(ショッピングセンターの)イオンモールに連携をお願いする計画です。

年に1回、さまざまな競技のトップアスリートが来て、健康状態をチェックし、データを取得しながらトレーニングをし、温泉に入って帰っていく。トップアスリート向けの国立スポーツ科学センター(JISS)の支所のような施設にしたいと考えています。

交流人口増やして「リターン」を拡大

ところが、不動産の賃貸料だけではランニングコストをまかなえないことが判明しました。そうなると、何らかのリターンを生む必要があります。

リターンとしてはお金以外に、スタジアムがあることによって街が元気になるという「目に見えない資本」があります。この資本を生み出すのが交流人口の増加です。だから複合型スマートスタジアムにはマンションも併設し、いろんな世代が住み、そして集まる場所を創ります。とにかくリターンができるスキームを作り、大きな企業などに納得して投資してもらうことが大事だと考えています。

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J1昇格へ、1万5千人の新スタジアム
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