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「ダウの負け犬」作戦、日本株で実践 配当利回り高く TOPIXコア30を対象に分散投資

日経トレンディ

2018/4/11

写真はイメージ=PIXTA
日経トレンディ

どんな初心者でもすぐに実行可能、なのにインデックスファンドより有利になりやすい。そんな銘柄選びの戦略がある。古くから語り継がれている、米国で生まれた「ダウの負け犬(ダウの犬)」戦略だ。

ダウとは、米国の代表的な株価指数「ニューヨーク・ダウ工業株30種平均」を構成する、超・大企業30社のこと。ダウの負け犬戦略とは、この30社を配当利回りの高い順に並べ、上から順に投資候補とする戦略のことだ。日本株でも超・大企業30社で構成される指数「TOPIXコア30」があるので、同じ戦略が実行できる。

STEP1

STEP2

STEP3

この手法の魅力は、何といっても配当利回りの高さ。2018年1月中旬時点の日本株だと、配当利回り上位5社の平均値は3.9%で、10位まで広げても3.4%。市場平均の2倍以上なのだ。

配当利回りの高さは、株価があまり上がっていない、つまり不人気な株であることの裏返し。いわば「負け犬銘柄」だ。高利回りだけを理由に銘柄を探せば、悪材料を抱えた企業を選びかねない。しかし「飛び切り時価総額が大きい30社に絞っている時点で、悪い会社ではない」(楽天証券経済研究所長の窪田真之氏)。「TOPIXコア30のなかで負け犬を選ぶ」この戦略なら、株価下落リスクを抑えながら、高い利回りを安心して享受できるのだ。

実際、過去の実績を見ると、日経平均株価と比べて「下がりにくい」傾向が見られる。特にITバブル崩壊があった01~02年、ライブドアショックからリーマンショックに至った06~09年頃は、日経平均が下落する局面でも下値が堅く、株価騰落率で圧勝している。半面、2017年のような相場急騰局面では、日経平均ほどは上昇できない傾向もある。それでも値下がりするわけではないし、さらに配当利回りが加わる。株価倍増を期待するような投資法ではないが、なるべく「ほったらかし」にしたい人には最適といえる。

しかも今後は、ダウの負け犬銘柄がむしろ期待できるとの予測もある。個人向けの投資教育サイトを運営するインベストラストの福永博之氏は、「88年以降の過去最高値に向かう相場の後半では、それまで出遅れていた割安株が大きく買われる傾向があった」と指摘する。これから大相場の後半戦に入ると考えるなら、「負け犬」が急速に見直されるかもしれないのだ。

ダウの負け犬のなかから実際に投資する株を選ぶ際は、数銘柄への分散がお勧め。その際は、「異なる業種を選んで組み合わせる」(窪田氏)ことだけは心がけたい。

(日経トレンディ編集)

[日経トレンディ 2018年3月号記事を再構成]

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