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火災保険で自然災害をカバー 豪雪・豪雨リスクに備え 気候変化で「オールリスク型」商品主流に

2018/3/11

写真はイメージ=PIXTA

 東京都心での20センチを超える積雪、北陸地方での記録的な大雪など年明け以降も災害への不安が募る。マイホームへの備えをはじめ家計防衛の筆頭格は「火災保険」だろう。いまやその主務は火事よりも豪雨、豪雪など自然災害の補償へと移り変わってきた。家計にとっては、時代と気候の変化に応じた見直しが欠かせなくなっている。

 「初めて買った家。だからこそ万が一の事態にきちんと備える」。会社員の大川直さん(仮名、37)は2017年2月、東京都内に中古住宅を購入した。その際、立地条件や間取りに加えて悩んだ1つが保険とその補償内容だった。

 不動産会社から提案された火災保険。大川さんが台風や豪雨、それに伴う浸水被害もカバーする保険を選んだのは「かつての大雨で、近所の家が浸水した話を聞いたから」だ。

 保険料は従来の火災保険に比べ年9千円ほど高いが、万一水害に遭えば数百万円の損害が出る可能性がある。近年、都心部でも大雪やゲリラ豪雨のリスクが増加。「水災まで補償対象に加えようというニーズが高まっている」(千葉県の損保代理店)という。名前が適当かはともかく、火災保険は火事だけに備える保険ではなくなった。

■支払額が急増

 損保各社の保険金支払額をみると、例えば11~14年度の支払額は平均で約950億円で、その前の4年間と比べると5倍に膨らんだ。相次ぐ台風や豪雪などで建物被害が増加。14年2月に首都圏を襲った大雪は記憶に新しく、駐車場の屋根が壊れる被害が相次ぎ、損害額が一気に増えた。

 損保各社が用意する火災保険は「オールリスク型」と呼ばれ、自然災害に幅広く対応するのが特長だ。補償内容は火事や落雷、ガス漏れによる爆発事故のほか、台風や竜巻で屋根が飛ばされたり、豪雨で床上浸水したりするケースも想定する。「災害の多さを教訓に認知度も上がってきた」(損害保険ジャパン日本興亜リテール商品業務部)

 ただ、これだけ毎年のように災害と支払い増が相次げば、今後保険料引き上げにつながる可能性もある。

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