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春を感じる桃の花 全国の名所10選

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NIKKEI STYLE

きょうは桃の節句。女の子の健やかな成長を願い桃の花を飾る。
これから各地で濃いピンクの花が咲き誇るだろう。
うららかな春に訪れたい桃の花の名所をランキングした。

梅や桜と並ぶ定番に 3月下旬から見ごろ

梅や桜に比べると、なじみの薄い感もある桃の花。だがここ数年、山梨県の名所には中国人観光客の姿が目立ち始めた。

古来、中国では桃には不老長寿を与え邪気を払う神聖な力があると信じられてきた。富士山を堪能した後、笛吹桃源郷に立ち寄って自撮りに興じる中国の人たちを見ると、これからは春を感じる花木の定番になっていくのだろうと感じる。

桃の一大産地である山梨や福島だけでなく、2位の「花桃の里」や10位の「上久喜の花桃」のように、地域住民主導で地道に植樹した景勝地も増えてきた。

今回はランクインしなかったが、浜松市に花桃の一品種である「源平しだれ桃」が咲き誇るカナメ神宮がある。「境内を彩る花として大事に育ててきました。見ごろの3月下旬~4月上旬は来訪者に精いっぱいのおもてなしをします」。同神宮の職員は無償のガイドを惜しまないそうだ。人と人との触れ合いが地域を盛り上げるケースといえる。

桃の節句は旧暦。自然の状態で新暦の3月3日には花は咲かないという点は知っておきたい。見ごろは3月下旬から4月のところが多い。

1位 笛吹桃源郷 860ポイント
黄色い菜の花との素晴らしい対比(山梨県笛吹市)

桃の生産量日本一の山梨県の中でも一大産地である笛吹市。甲府盆地に囲まれた扇状地には4月になると約30万本の桃の花が咲く。低地から最大700メートルの高地へと順番に開花するので、比較的長い間楽しめる。期間中は菜の花の黄色と濃いピンクのコントラストが素晴らしい。「スケールといい、南アルプスをはじめとする残雪を頂いた山々の景観といい申し分ない」(久保田賢次さん)

市内のほぼ全域が桃色に染まる。代表的な眺望スポット「八代ふるさと公園」や一宮地区の観光農園は多くの観光客でにぎわう。「周辺の石和(いさわ)温泉や甲州ワインのワイナリーも楽しい」(山田祐子さん)。ただし私有地には立ち入らないよう気をつけよう。

(1)4月上旬~下旬(2)JR石和温泉駅からタクシー。見ごろの時期は循環バスが運行(3)055・262・4111(笛吹市観光商工課)

2位 花桃の里 850ポイント
1本の枝から3色 温泉と楽しむ(長野県阿智村)

笛吹の花が食用の「実モモ」に対し、星空で知られる南信州の阿智村に咲くのは「ハナモモ(花桃)」と呼ばれる観賞用の品種。村全体で植樹を進め、現在は1万本にのぼる。月川温泉郷一帯と、村の幹線道路である国道256号の「はなもも街道」が有名。「1本の枝から赤、白、ピンクの花が同時に咲き、競演を楽しめる。月川温泉郷を流れる本谷川沿いの2キロほどの遊歩道からの眺めがおすすめ。日帰り温泉や無料の足湯もある」(庄子利男さん)

はなもも街道はゴールデンウイーク時に渋滞するので気をつけたい。同街道には昼神温泉郷という湯の街がある。「強アルカリ性の温泉が美肌の湯として名高い。お風呂から花桃を楽しめる宿がある」(上野彩子さん)。

(1)4月中旬~5月中旬(2)JR飯田駅からバスで30分(3)0265・43・3001(阿智☆昼神観光局)

3位 花見山公園 640ポイント
桜との競演 山覆う様は圧巻(福島市)

公園内の散策路を30~60分ほどかけて歩くと、花桃のほかソメイヨシノ、ヒガンザクラなど桜との競演を楽しめる。桜の淡い桃色と花桃の濃い桃色の対比をカメラに収めようと写真家が詰めかける。「吾妻連峰を借景に桃や桜が公園のある花見山を覆うように咲き誇る様子は圧巻」(海老原紀子さん)

「地元の花き農家が山林を開墾し植樹を続けて公園を作り上げ、善意で公開しているというストーリーが素晴らしい。公開が続くことを期待したい」(大場秀章さん)。福島市には実モモも花桃も各地にある。今回、ランクインしなかった「飯坂温泉花ももの里」や信夫山の桜など周辺の花スポットとともに巡るのもいい。

(1)4月上旬~4月下旬(2)JR福島駅からバスと徒歩で約45分(3)024・522・3265(福島市観光案内所)

4位 新府桃源郷 580ポイント
60ヘクタールのじゅうたん 息をのむ(山梨県韮崎市)

山梨県の北西部に位置し、60ヘクタールと広大な桃畑が広がる。武田氏最後の城跡である新府(しんぷ)城跡や能見(のうけん)城跡などの史跡にも恵まれる。武田勝頼は織田勢に攻められ、築城わずか68日で新府城を焼き払った。悲運の歴史に思いをはせ、ピンクのじゅうたんに息をのむ観光客は多い。

「のどかな花畑の風景に、過ぎゆく時間を忘れそうになる」(平野隆久さん)、「残雪の富士山、八ケ岳、南アルプスを背景にした畑はいつ見ても大満足」(野村郁子さん)。

(1)4月上旬~4月中旬(2)JR新府駅から徒歩10分(3)0551・22・1991(韮崎市観光協会)

5位 南アルプス市桃源郷 440ポイント
富士山やループ橋とのコラボ(山梨県南アルプス市)

市内各地に桃の花が点在し、「富士山とのコラボレーションが楽しめる」(水川侑也さん)。中でも人気があるのが市郊外にある「桃花(とうか)橋」周辺だ。ループ橋と呼ばれ、近くの桃畑から橋を望む写真を撮る人でにぎわう。

南アルプス市は桃のほか、サクランボやスモモ狩りを楽しめる観光農園が豊富。桃の花見の季節はこうした果物狩りはできないが、「果物をピューレなどにしたスイーツが魅力」(上野さん)だ。

(1)4月上旬~4月下旬(2)JR甲府駅からバスで市中心部まで40分(3)055・284・4204(南アルプス市観光協会)

6位 わたらせ渓谷鉄道神戸駅 400ポイント
列車で通る花のトンネル(群馬県みどり市)

2000年、鉄道の利用者を増やすことを目的に、神戸(ごうど)駅から沢入(そうり)駅方面に向かって300本の花桃が植えられた。「ローカル列車に乗りながらピンクと白の花桃が観賞できるのは素晴らしい」(山田隆彦さん)。その景観は「花のトンネルのよう」(海老原さん)と形容する人が多い。神戸駅のホームは写真撮影に興じる鉄道ファンでにぎわう。

開花時期に合わせて「花桃まつり」が開かれる。今年は4月7~8日。この2日間に限りトロッコ車両の「花桃号」が走る。

(1)4月上旬~4月下旬(2)桐生駅から神戸駅まで約50分(3)0277・73・2110(わたらせ渓谷鉄道)

7位 丹霞郷(たんかきょう) 360ポイント
山から差す夕日浴びる畑(長野県飯綱町)

10ヘクタールの畑に1500本の桃木が並ぶ。1933年、洋画家の岡田三郎助が「まるで丹(あか)い霞(かすみ)がたなびいているようだ」と言ったことから「丹霞郷」と命名された。「雪深い北信州の果樹栽培地域に桃をはじめリンゴの白い花も観賞できる」(平野さん)

「畑越しに映る北信五岳は幻想的」(山田祐子さん)。五岳の一つ、飯縄(いいづな)山から差し込んでくる夕日を浴びる畑の風景は、目に焼き付けたい。

(1)4月中旬~5月上旬(2)しなの鉄道北しなの線牟礼(むれ)駅からタクシーで10分(3)026・253・7788(飯綱町観光協会)

8位 紀の川桃源郷 330ポイント
「ひと目10万本」の一大パノラマ(和歌山県紀の川市)

紀の川市の桃山町エリアを流れる2キロほどの紀の川沿いに「ひと目10万本」と表現される桃畑が広がる。「あら川の桃」というブランドで売られている実モモで「ピンク1色の景観を見に訪れると、春が来たのだといつも感じる」(山田隆彦さん)。

品種も多く「桃山白鳳」「日川白鳳」「八幡白鳳」「白鳳」「清水白桃」「川中島白桃」などを生産。「多種多様な桃の花のじゅうたんの一大パノラマは素晴らしい」(庄子さん)。

(1)3月下旬~4月上旬(2)JR下井阪駅から徒歩15分(3)0736・66・1259(あら川の桃振興協議会)

9位 吉備丘陵の白桃 320ポイント
車窓から見渡す桃太郎の里(岡山市、岡山県倉敷市、岡山県赤磐市)

岡山市など3市にまたがる吉備丘陵は実モモの高級品種「白桃」の産地。「春になると瀬戸内の暖かい日差しが丘陵に降り注ぎ、一面ピンク色に染まった景色に心躍る」(岡村英彦さん)。倉敷市の玉島地区の丘陵は「山陽自動車道が桃畑を貫き、車窓からの風景は抜群」(水川さん)だ。赤磐市ののどかな畑もファンが多い。

吉備丘陵は2001年、国の「かおり風景100選」に選ばれた。白桃の豊かな香りと自然が評価された。桃太郎の里も魅力満載だ。

(1)4月中旬(2)赤磐の丘陵はJR瀬戸駅からタクシーで約30分(3)086・955・6175(赤磐市商工観光課)

10位 上久喜の花桃 310ポイント
「花咲かじいさん」作った景色(高知県仁淀川町)

「花咲かじいさん」と呼ばれた男性が、地元の新名所にと20年ほど前からコツコツと植え続けた花桃。男性は2013年に亡くなったが、白とピンクの花桃が咲き誇る。「山村風景に花桃が広がり、昔話の世界にタイムスリップしたかのよう」(上野さん)。「傾斜地の山肌にあり、集落と重なる。日本の春の原風景」(庄子さん)

上久喜への道中にはアーチ形の「久喜沈下橋」がある。高知県内に現存する最古の沈下橋だ。

(1)3月下旬~4月上旬(2)JR佐川(さかわ)駅からバスと徒歩で約90分(3)0889・35・1333(仁淀川町観光協会)

◇  ◇  ◇

ランキングの見方 数字は選者の評価を集計し点数化した。名称、所在地。(1)例年の見ごろ(2)アクセス(3)問い合わせ先電話番号。写真は9位水川侑也撮影。ほかは地元観光協会や行政など提供。

調査の方法 桃の花に詳しい専門家の協力で、全国の美しいスポットを25リストアップ。「景観の美しさ」「特徴的な品種が見られる」「観光地としての要素も豊富」などの観点から11人の選者がそれぞれ1~10位まで順位付けし、編集部で集計した。選者は以下の通り(敬称略、五十音順)。

▽上野彩子(温泉情報誌「ゆこゆこ」編集長)▽海老原紀子(昭文社「日帰り大人の小さな旅 花美景めぐり」編集担当)▽大場秀章(東京大学名誉教授)▽岡村英彦(JTB中国四国広報担当)▽久保田賢次(ヤマケイ登山総合研究所所長)▽庄子利男(写真家)▽野村郁子(福岡植物友の会副会長)▽平野隆久(植物写真家)▽水川侑也(民俗写真家)▽山田隆彦(日本植物友の会副会長)▽山田祐子(井門観光研究所代表)

[NIKKEIプラス1 2018年3月3日付]

NIKKEIプラス1の「何でもランキング」は毎週日曜日に掲載します。これまでの記事は、こちらからご覧下さい。

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