ガールズバンドSILENT SIREN フェス参戦で進化
人気読者モデル出身のメンバー4人からなるガールズバンド、SILENT SIREN(サイレントサイレン)が存在感を増している。ビジュアルだけでなく、確かな演奏力から繰り出すパワフルかつキュートな楽曲で、同世代の男女ファンを引き付ける。音楽フェスにも積極的に参戦し進化を続ける。
SILENT SIRENは2012年にメジャーデビュー。14年からは夏フェスの「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に毎年出場し、15年には日本武道館のステージに立つなど、バンドシーンで着実に存在感を高めつつある。17年3月にはレーベルをRADWIMPSらが所属する、EMIに移籍。『GIRLS POWER』は、心機一転となる移籍後第1弾アルバムだ。
リーダーでドラムのひなんちゅ(梅村妃奈子)は「スタッフが新しくなり楽曲制作のスタイルが大きく変わったことで進化できている」と手応えを語る。今までは作曲を担当するクボナオキとメンバーが直接楽曲のやり取りをしていたが、間にディレクターなどのスタッフを経由することで、より制作過程を深めることができているという。
ギター&ボーカルで大半の楽曲の作詞を手掛ける、すぅ(吉田菫)は「歌詞のフレーズからライブパフォーマンスまでディレクターさんが細かく指摘してくれるので、アーティストとして成長できる」と表情は明るい。
ミディアムバラードのラブソング『フユメグ』は男性視点で歌詞を書いたが、すべて女性がしてほしいことを込めたという。「『何度冬が巡っても/何度も君に恋するだろう』には恋に落ちた瞬間がずっと続いてほしいという思いを、ファンと私たちの関係性にも重ねています」(すぅ)
17年は年間を通して音楽フェスに参戦しメジャーデビュー5周年ツアーを開催。「ゆかるん(黒坂優香子)はキーボードのソロパートで積極的にアレンジを加え、あいにゃん(山内あいな)は彼女らしいリズミカルなベースが際立つようになっています」(すぅ)
ひなんちゅも新たに両足でバスドラムをたたくツインペダルに挑戦。高速ビートのロックナンバー『ODOREmotion』では、それが全面に生かされている。
今後について「SEKAI NO OWARIさんなど自分たちと音楽性の違う人たちとも一緒に曲を作ってみたい」(ひなんちゅ)。進化はまだまだ続きそうだ。
(「日経エンタテインメント!」2月号の記事を再構成 文/中桐基善 写真/藤本和史)
[日経MJ2018年3月2日付]
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