powered by 大人のレストランガイド

週末レシピ タマゴサンドなら、オムレツタイプに挑戦

キュウリはスライサーで切ると楽

作ってみるとわかると思うが、キュウリ2分の1本に対して塩の量は多い。普通、これではしょっぱいと感じるだろう。だがこのサンドイッチの塩気はほぼ、このキュウリだけでまかなうため、卵とパンと一緒に食べるとこのしょっぱさがちょうどいい塩梅(あんばい)となる、だまされたと思って塩を入れてほしい。

キュウリがしんなりしたら、ぎゅっと絞る。ここで余計な水分が残っていると、サンドイッチにしたときに崩れやすくなるため、特に女性はかなり力を入れて絞ってほしい。きつく絞ったらボウルに入れ、粉カラシを混ぜる。決してフランス産のムータルドなど使ってはいけない。必ず粉カラシを使用してほしい。その理由がノスタルジックその2だ。

東京に住んでいると、オシャレで本格的なパン屋には事欠かない。特に今住んでいるあたりは徒歩圏内にイカしたパン屋さんが数多くあり、毎週違う店へ行っていると次に行くのが半年後、なんてことになる。ところがそれだけパン屋がありながら、あの地元パン屋への望郷心を埋めてくれる店はなかなか見つからなかった。ノスタルジック系パン屋はあるのだが、あの味が刷り込まれすぎて「似て非なるもの」としか感じられなかったからだ。

キュウリに粉カラシを混ぜる

ところが青い鳥はやはり近くにいるもので、近所のお世辞にもキレイとは言い難い店が私の救世主となった。初めてその店の看板メニュー「カラシ」を食べた時の衝撃は忘れられない。その名の通りうんとカラシが効いた、しょっぱ辛いキュウリが挟まったサンドイッチは「あの地元パン屋と実は生き別れた兄弟なのでは!?」と思うほどよく似ていたのだ。

ところがカラシはそのうち作る日がどんどん少なくなり、しまいには土曜日だけの限定メニューとなってしまった。ある日その理由を尋ねたところ、店主はちょっと誇らしげにこう言ったのだ。

「カラシは粉カラシを使うの。だから土曜日しか作れないの」。

粉カラシを使うとなぜ土曜日しか作れないのか、もともと他の曜日も作っていたではないか。問い詰めたい気持ちは山々だったが、まあいいか、また機会があったら尋ねようと思っていた。そうこうするうちにパン屋自体の営業も週に2日になり、週1になり、やってるかやってないかわからないようになり、去年ついに閉店してしまった。もう「土曜日のカラシ」は、二度と会えない幻となってしまったのだ。

メールマガジン登録
大人のレストランガイド
ラーメン・レシピ・コンテスト
メールマガジン登録
大人のレストランガイド
ラーメン・レシピ・コンテスト