2018/3/8

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医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できない。医療費全体が10万円超でスイッチOTC医薬品の購入代金が1万2000円超の人は、どちらで申告したほうが有利か見極める必要がある。医療費全体が18万8000円を超えていれば医療費控除が有利だ。

医療費全体が18万8000円以下なら、それぞれ所得控除できる金額を計算して多いほうを選ぼう。例えば医療費全体が11万円のケース。このうちスイッチOTC医薬品の購入代金が1万5000円の場合、医療費控除なら所得控除は1万円、セルフメディケーション税制では3000円だから医療費控除を選んだほうがいい。スイッチOTC医薬品が3万円ならセルフメディケーション税制のほうが控除が大きくなる。

共働きで夫婦がそれぞれ申告すれば医療費控除とセルフメディケーション税制を併用できるが、併用によって節税効果が薄れてしまうことが多いので要注意。2人の所得に差があって税率が異なるなら、「基本的には税率の高いほうがまとめて申告すると税還付が最大になる」(税理士の藤曲武美氏)。

通院のタクシー代も医療費控除の対象

医療費控除は介護保険サービスのうち訪問看護、リハビリテーションなどの自己負担分も対象になる。有料老人ホームなどに入居している場合も、介護福祉士らによるたんの吸引やチューブなどで胃腸に栄養を注入する「経管栄養」の費用は控除できる。介護保険の領収書に控除できる金額が記載されている。

一方、インフルエンザなどの予防接種の費用は医療費控除の対象にならない。健康診断は病気などが見つかって治療した場合だけ控除できる。

17年分の確定申告は15日が期限だが、医療費控除など払いすぎた税金の「還付」は5年間いつでも申告できる。レシートなどが残っていれば金額を集計してみるといい。医療費控除もセルフメディケーション税制も支払い時期で仕分けするため、昨年末に手術をして年明けに医療費を支払ったような場合は18年分として来年以降に申告する。

(後藤直久)

[NIKKEIプラス1 2018年3月3日付]