Men's Fashion

スイスのブライトリング、「腕時計のポルシェ」へ

トレンド

ジョージ・カーンCEOのブランド改革(上)

2018.3.2

スイスの高級時計、ブライトリングが大胆なブランド戦略の転換を図っている。パイロットウオッチの歴史を刻む「翼」をロゴから外し、「陸」と「海」も制すべく、軽快なスポーツウオッチにウイングを広げる。改革を指揮するのはスイスの同業、IWCから転じて2017年7月、最高経営責任者(CEO)に就任したジョージ・カーン氏だ。高級時計のマーケティングを知り尽くす新トップは、どんなブランド再構築のロードマップを描いているのか。

後編「時計のデジタル化? そんな必要はない」もあわせてお読みください。




ブライトリングは1月29~30日、中国・上海で新作腕時計「ナビタイマー8」を披露するイベントを開いた。日本、中国、韓国、フィリピンなどアジア各国・地域のメディア関係者と小売業約350人が参加、カーンCEOが自ら説く新生ブライトリングの戦略に耳を傾けた。

■ロゴから「翼」が消えた

世界に先駆けてお披露目された「ナビタイマー8」はブランドのアイコン的なシリーズ「ナビタイマー」の新作。その名は、1938年に社内に創設した航空機の計器類を製造する部署「ユイット(8)・アビエーション」にちなむ。回転ベゼル(風防外周部の枠)周囲に刻んだノッチをはじめ、エレガント性を重視したデザイン。そこで注目されたのは、おなじみのロゴから「翼」が消えたことだ。


ナビタイマー8 B01 ゴールドケース