2018/3/7

DUALプレミアム

私は通勤時間が割と長いのですが、最寄り駅が始発で座れるので、新聞を読んだり、仕事のメールチェックを済ませたりする時間に活用しています。電車に乗っている40分くらいの間に、母親の顔から会社員の顔へスイッチを切り替えます。

会社に着いたら求職者との面談の準備をします。面談は多いときで1日に3本。1本が1時間半くらいなので、3本入っている日は面談で1日の大半が終わります。面談後に内容をまとめるのもかなり時間はかかりますが、そこは10年以上キャリアカウンセラーをやっているので、何とかこなしていますね。

夕方5時になったら毎日ダッシュで帰る感じです。というのも、下の子の保育園と、小学生になった上の子の学童の2カ所を回らないといけないから。今はそれが本当に大変です。

5時に会社を出ても、自宅の最寄り駅に着くのは6時半。保育所は7時までなので、いつも10分前くらいに滑り込みで到着しています。

そこから今度は学童です。通勤では自宅から駅まで車を使っていて、子どもたちのお迎えも車で移動しているのですが、保育園と学童が少し離れているんですよ。学童は民間なので8時まで大丈夫ですが、やっぱりおなかをすかせていますし、早くお迎えに行ってあげたいと思うといつも時間に余裕がありません。

さらに今は息子がバレーボール部に入ったので、週2回は保育園で下の子をピックアップしたら小学校の体育館に向かい、8時まで息子の練習にはりついていないといけないんです。そういう日の帰宅後は、まさに戦場。お味噌汁のお湯を沸かしつつ保育園の荷物をチェックしたり、ぐちゃぐちゃのランドセルの中を見たり。全部「ながら」でやるようになりました。

ストレスがたまったら、車で一人カフェへ

もともと段取りがよかったなんていうことは全然なくて、脳内シミュレーションで「どうしよう、どうしよう」って日々考えているうちにできるようになっていました。スーパーに寄るときも、事前に献立と買うものを頭の中で決めておいて、5分か10分くらいで目的の売り場をだーっと回ります。

家にずっといるのが向いていない私にとっては、働いているほうが精神衛生上もいいし、会社員の顔と母親の顔と妻の顔、いろんな仮面を使い分けられることで絶妙にバランスが取れています。とはいっても日々分刻みで動いていると、ストレスがたまってわーっと発散したくなることは年に何回かあります。

そういうときは一人で車を走らせて、カフェに入って2時間くらい本を読みます。私はお酒を全然飲まないので、一番のストレス解消って、冷静になって色々考えられる自分一人の時間を持つことなんですね。

出産後も仕事が続けられることを社内に示せた

社内で産休、育休を取る人、出産後も仕事に復帰している人は、この数年で増えました。これから産休に入る人、現在産休中の人も合わせると全部で15、6人くらいでしょうか。全社員が180人くらいなので、結構大きな割合を占めています。

出産を機に辞めるという選択肢はもうほとんどないと思いますし、復帰した人はみんな時短で働いています。私も「復帰できるんですね」とか「時短でも結果を残せるんですね」と言ってもらうことはあって、復帰できるということを姿勢として見せられたのかな、と感じています。

会社としてもこれだけ子育てしながら働く社員が増えたということで、ママたちが集まって「もっと働く環境を良くするためにはどうしたらいいか」ということを話し合うミーティングも定期的に開かれるようになりました。「こういうことで困っているよね」「こういう制度があったらいいよね」といった話し合いの内容を人事がヒアリングして、制度づくりに生かすことが目的です。産休取得第一号ということもあって、私がとりまとめ役みたいなことをやらせてもらっています。

実際にミーティングで出た意見を反映して、昨年の春から在宅勤務制度が導入されました。あとは、育休からの復帰前に上司と定期的に面談を行い、復帰後の働き方や仕事の要望などを伝えることができるようになったそうです。私のときは休んでいる間に会社がどうなっているかが分からず、たまに職場に顔を出したり、親しい人にメールを出したりして、自分から情報を取りに行くしかなかった。そうした復帰に当たっての不安や気になることを事前に共有できるのは大きいと思います。

(写真:坂斎清)

できるかできないかではなく、やるかやらないか

結婚したばかりの後輩に、これからの働き方について相談されたりすることもあります。そういうときにどんなアドバイスをするかというと……すごく簡単に言ってしまえば「何とかなる!」です(笑)。結局、これに尽きると思うんですよね。

私がもし独身のときに今みたいな生活の話を細かくされても、「絶対できない」と思ったはず。でも当事者になってしまえば、できるかできないかではなく、やるかやらないか、なんです。状況は人によって千差万別ですし、悩んでいても仕方がない。やるしかない状況に追い込まれれば、乗り越えられるものだなあって私自身が実感しています。

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息子に職場を見せたことがいい経験に