2018/3/7

オリパラSelect

一方、日本カーリング協会には独自制度はなく、報奨金はJOC分のみのはずだったが、スポンサーの全国農業協同組合連合会(JA全農)が「メダル獲得なら米100俵」と決定。銅メダルに輝いた選手には6トンの米が贈呈される。

全農所属の卓球、石川佳純選手(25)もリオ五輪で銅メダルを取り、米100俵を贈られた。全農広報企画課は「石川選手には6トン分の『おこめ券』(約264万円相当)を支給した。カーリング選手への支給方法は未定だが、国産のお米を食べて、もっと頑張ってほしい」と期待を込める。

3月9日に開幕する平昌パラリンピックでも報奨金制度はあるが、額は大幅に下回る。日本障がい者スポーツ協会によると、金メダルに150万円、銀100万円、銅70万円を支給。同協会は「JOC並みに支給したいが、寄付金が原資。障害者スポーツの振興を犠牲にしてまで支給はできない」と説明。「平昌五輪で高まった応援ムードを、障害者スポーツの支援にも向けてもらいたい」と呼びかける。

早稲田大の友添秀則教授(スポーツ倫理学)によると、海外では数千万円の報奨金を出すケースもあるが、欧米諸国は200万~600万円ほどで英国はゼロ。「日本が高額とはいえない。遠征費などで競技に費やした額には到底及ばない」と強調する。

ただ「競技ごとの格差やパラ選手の不公平感は改善が必要。JOCや競技団体ではなく、国が直接、平等に顕彰する仕組みも検討すべきだ」と指摘する。

オリパラの報奨金は非課税が原則

スポーツ選手への高額な報奨金の支給で気になるのが税金の扱いだ。国税庁によると、日本オリンピック委員会(JOC)の報奨金は所得税法などの例外規定で非課税になるが、所属企業によるボーナスは「通常は課税対象になる」という。

同庁などによると、1994年度の税制改正で五輪の報奨金を非課税にする規定を追加。現在はJOC分の500万~100万円は全額非課税で、主要競技団体の支給分も最大300万円までは税金がかからない。

非課税制度はスポーツ振興が目的だが、賞金型スポーツ大会などは原則課税対象で、五輪やパラリンピックだけが例外との位置づけだ。

[日本経済新聞朝刊2018年2月28日付を再構成]