世界が注目「STEM教育」 リケジョ増加の切り札?

埼玉大学STEM教育研究センターの野村泰朗代表も「小中学生では女子のほうがSTEM科目ものみ込みが早いが、それと進学が結びついていない」と実感しています。学研教育総合研究所の調査では、親は長男には5割以上が理系進学を望むのに対し、長女には3割弱しか理系進学を望みませんでした。

15年には当時の鹿児島県知事が「女子にサイン、コサイン、タンジェントを教えて何になるのか」と発言したこともあります。OECDの報告書でも「日本の女性の科学分野への関心の低さは、社会や文化に根ざす女性の役割に対する考え方がある」と指摘されています。

日本のSTEM教育は「男の子は理系、女の子は文系」という偏見を取り除くところから始める必要がありそうです。

野村泰朗・埼玉大学STEM教育研究センター准教授「機械にできない力を伸ばす」

日本でいち早くSTEM教育に取り組んできた、埼玉大学STEM教育研究センター代表の野村泰朗准教授にその活動と展望を聞いた。

――STEM教育研究センターの活動を教えてください。

野村泰朗・埼玉大学STEM教育研究センター准教授

「2001年に始まった『ものづくり教育研究センター』が前身です。知識や受験勉強に偏っている学校教育を見直し、もっと本質的な問題解決能力を育てられるようにしようという問題意識で始めました。その後、世界的にSTEM教育を重視する流れが出てきたので、07年にSTEM教育研究センターと改めましたが志は同じです。センターではSTEM的な考え方の授業が実践できる指導者の育成と、その方法論を研究しています。その一環として、実際に子どもたちが大学生と一緒になってロボットやゲームをつくったりする学びの場を大学内につくり広く地域に提供しています」

今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
注目記事
今こそ始める学び特集