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アジア新興国の不動産投資は有効? 物件は安いが… 世界のどこに投資する?(16)海外不動産

2018/3/1

バナナの並ぶフィリピン・マニラのマーケット=PIXTA

国内で建物修繕コンサルを手掛けるさくら事務所(東京・渋谷)の長嶋修会長には、ふらりと出向く場所が海外にある。フィリピンのセブ島だ。

成田空港からセブまで直行便で約5時間。現在、島のビーチ付近にコンドミニアムを保有しているといい、投資収益としては年7~10%程度の利回りを目標としている。「フィリピンの年経済成長率は約7%と高く、外国人富裕層などの居住ニーズが拡大している」のが投資の理由だ。物件の値上がり益も視野に入れている。

むろんここまで来るのには多大な努力もした。「一般の大学受験生レベルだった」という英語力には半年間のオンライン英会話教室で磨きをかけ、フィリピンで短期の語学研修も受けた。長嶋氏ならではの人脈で信頼できる不動産業者を発掘し、購入前に物件の品質や業者の実績を検討できるまでになった。「英語による一定程度の交渉力がないと、正直いって海外の不動産経営は難しい」との感想を抱く。

■マニラ金融街のコンドミニアムが1000万円台

人口の増加を背景に、7%近くの高い経済成長率を誇るフィリピン。同国での不動産投資に関心を寄せる日本人もいる。マニラ首都圏を中心に地下鉄やモノレールなどを含めたインフラ整備が急速に進展しつつあり、貧富の差は激しいものの、富裕層を中心に高級な住居に住もうというニーズが高まっている。

特に人気なのは大都市圏で建設が相次ぐコンドミニアムだ。フィリピン中央銀行の調べによると、マニラ首都圏の住居用不動産価格の前年同期比上昇率は2017年7~9月期で2.2%。このうちコンドミニアムは同2.4%だ。世界で不動産情報を集めるJLLはフィリピンの住居用住宅市場について、「外国企業の幹部や高所得者層らの流入が多い一方、供給が十分でないため、価格上昇は持続する見込み」と指摘する。

マニラのビジネス中心地=PIXTA

日本の不動産投資家によると、コンドミニアムの取得価格は例えばマニラの金融街マカティの中心部でも1000万円台と、東京に比べれば安い水準だという。

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