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AbemaTV ゼロからテレビを作り直す(藤田社長)

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NIKKEI STYLE

14歳の天才とトップ棋士が対決する『藤井聡太四段 炎の七番勝負』、一般人が元プロボクサーに戦いを挑む『亀田興毅に勝ったら1000万円』、そして稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人が出演した『72時間ホンネテレビ』など、2017年はAbemaTVが話題作を連発した。そして今年、独自路線を進むインターネットテレビ局が掲げた合い言葉は「レギュラー番組を当てよう」。サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋氏に、目指すビジョンを聞いた。

AbemaTVはサイバーエージェントとテレビ朝日の共同出資で、16年4月にスタート。サービスの在り方から、配信コンテンツの方針までを担うのが藤田氏だ。

「17年はAbemaTVを見る視聴習慣を作れていなかったので、まずはわざわざ見にいきたくなるものが大事だと考えていました。17年の夏を過ぎても、AbemaTVの話題で挙がるのは3~4月の『藤井聡太~』や5月の『亀田興毅~』という状況に、僕は焦りを感じていて、次のヒットを出さないとマズいと思っていたんです。だから稲垣さん、草彅さん、香取さんが退所された時にはすぐに足が動いて、直接会いに行きました。

その後、尖った企画を出すため週イチで実施している『トンガリスト会議』で、72時間生放送でやろうというアイデアが出たんですが、最初は無理だと思いましたよ(笑)。正直、『亀田興毅~』も、年末の『朝青龍を押し出したら1000万円』も、最初は断られたんですよ。まあ、常識的に考えるとまずは『無理だ』と思いますよね(笑)。でも、そういう企画が多くの人に受ける。出演していただいたみなさんに思いを伝え、実現にこぎつけた結果、17年は話題が途切れなくて、正直ホッとしました」

海外ドラマなど既存コンテンツを調達する一方で、注力するのがオリジナル番組だ。特に17年はバラエティー番組を積極的に配信した。

「NHKがやろうとしているサイマル放送(テレビで放送中の映像をインターネットで配信する同時並行放送)でいいんじゃないか、という声もあります。でも、ワンセグが普及しなかった事実を見れば、テレビ番組をそのままネットで流せば見られる、という考え方は違うと思います。僕は、ゼロからを作り直したほうが速いと思っています。例えばバラエティーなら、『ひな壇に人が並んでも、スマートフォンでは見づらい』『テロップをたくさん出す』など、言葉にするとそういうことです。

現時点では、尖った番組を意識していますが、『地上波では放送できない』レベルではいけない。ターゲット、特に若い世代が何を求めているのかを重視しています。今、複数の恋愛リアリティー番組を制作しているんですが、高校生、大学生、結婚を考える20代と番組ごとにターゲットを細分化して、全部受けています」

ドラマの制作費に3億円以上を投入

18年の合い言葉は「レギュラー番組を当てよう」。その目玉として、初のオリジナル連続ドラマ『#声だけ天使』を制作、1月から放送した。内容は、声優志望の学生たちを描いた青春群像劇。メインキャストはほぼ無名の俳優が並ぶが、制作費は地上波ドラマに匹敵する3億円以上を投入したという。

「アメリカで『ハウス・オブ・カード 野望の階段』のヒットが、Netflix普及の原動力になったことを見ても、オリジナルドラマは重要。『#声だけ天使』は、予算もクオリティーも、妥協なく作ったつもりです。無名の俳優を起用したのは、『テレビの慣習を1回リセットしたい』という気持ちがあったから。今の地上波ドラマは、主演俳優を先に決めて、そこから脚本が決まっていくことも少なくない。その弊害でドラマが面白くないとの声が聞かれるのであれば、我々は逆をやりたいと思った」

他の動画配信サービスの多くが、好きな作品を選んで視聴するSVOD型であるのに対し、AbemaTVは無料で見られる「インターネットテレビ局」とうたう。約25チャンネルを有し、24時間編成された番組表に沿って、多種多様なコンテンツを配信する「リニア式」を採用している。

そして、AbemaTVの主な収入源は、番組内で流すCMの広告収入。しかし、藤田氏が「AbemaTVは年間200億円の赤字」と公言して話題にもなった。

「『インターネットテレビ局』としたのは、番組が流れてきて、受け身で見られるサービスの方が広がると思ったから。オンデマンド型もいいんですけど、膨大なコンテンツから見たいものを探して再生するのは疲れると思うんですよね。それにオンデマンド型には、すでに競合サービスが相当数いるので、競争を避けたいという気持ちもありました。

200億という数字は、競合がやる気にならないように、と思って言ってたんですが思いのほか広まって(笑)。『それで持つんですか?』と言われますけど、最初から長期戦だと考えているので、必要な先行投資だと思っています。将来的には1000億円でも買えないメディアになるはずです」

若者が主役のメディアに

「さっき、テレビを1回リセットしたいと話しましたけど、それは簡単に言うと、今の地上波テレビがどうしても視聴率やスポンサーに縛られて、作りたいものを作れなくなっているからなんです。会社の業績にも出世にも影響する視聴率を『無視しろ』と言われても、無理だろうなとすごく思う。

だったら、ゼロからテレビを作り直した方が早い。ただ、郷に入れば郷に従えとやってきたこともいくつかあります。例えば、最初にCMは15秒から販売したのも、広告主が出稿しやすい商慣習から。1クールを3カ月にしたのも、芸能事務所がスケジュールを組みやすいからです。そこに逆らうと、AbemaTVへの出演がいろいろと面倒になってしまう」

その言葉からは「テレビ」というワードが頻出する。テレビは敵なのか、味方なのか。

「テレビは好きか、ですか(笑)。ネット業界にいるのでもともとネットばかり見てきたと思います。でも5年前にテレビ朝日の番組審議員になって、改めてテレビを見ると面白いんですよ。だけど、なかなか見ないんですよね。それはなぜかというと、ネットをはじめ面白いものが他にもあるから。この相対的な競争の中で、より使いやすく、便利でなくてはならないとUIにはかなりこだわりました。

地上波では、若者が自分たちのホームだと思えるような作品が減っているように感じます。『逃げるは恥だが役に立つ』は結婚適齢期の男女の話なので、学生にとってはアウェーの話。医療モノはさらにアウェーな世界です。若者が主役のメディアにしていきたいという思いが強いですね」

(ライター 泊貴洋)

[日経エンタテインメント! 2018年3月号の記事を再構成]

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