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動画配信バラエティー 芸人冠番組と恋愛ショーが人気

日経エンタテインメント!

2018/3/13

 オンライン動画配信サービスの台頭が著しい。各サービスは他との差別化を図るために様々なオリジナルコンテンツの制作に取り組んでいる。なかでも、ここ1年で作品数が急増して、活況を呈しているのがバラエティーだ。人気の2大ジャンルが、お笑い芸人の名前を立てた冠番組と恋愛リアリティーショー。冠番組には誰もが知っているトップクラスの人気者が進出する一方、恋愛ショーはターゲットの細分化が進んでいる。

『今田×東野のカリギュラ』 タイトルの「カリギュラ」とは、禁止されるほど試したくなる心理現象のこと。「マニアックすぎて視聴率が見込めない」などの理由で、地上波では没になった企画をよみがえらせる (c)2017 YD Creation(Amazonプライム・ビデオ/配信中)

 お笑い芸人の代表的な冠番組としては、2016年10月にHuluでアンジャッシュの渡部建による『渡部の歩き方』、11月にはAmazonプライム・ビデオで、ダウンタウンの松本人志発案の『ドキュメンタル』がスタートした。

 トップクラスの芸人たちの進出が加速したのは、17年4月頃から。AbemaTVが平日21時に、ブラックマヨネーズやバナナマンの日村勇紀ら、人気芸人の冠番組を日替わりで配信するようになり、Amazonプライム・ビデオでは、6月から『今田×東野のカリギュラ』がスタート。ダウンタウンの浜田雅功も配信番組に参戦し、地上波では放送できないカーバトルを繰り広げる『戦闘車』が10月から登場した。

 AbemaTVやフジテレビオンデマンド(FOD)、Huluなどテレビ局が関わるものは、地上波で放送しても遜色のない、質の高い番組が数多く制作されている。Amazonプライム・ビデオは、「不適切」であることをあらかじめ断るような、刺激的な企画にチャレンジできる土壌がある。

 このように、全体的な空気感は「公共の電波ではない」ことが大きく、テーマや発言内容はかなり自由度が高い。タブーに挑戦する『今田×東野のカリギュラ』や、AbemaTVの『おぎやはぎの「ブス」テレビ』『DT(=童貞)テレビ』などは、そんな観点から注目され、配信コンテンツの内容がネットニュースになる機会も増えた。そのほか、AbemaTVの『GENERATIONS高校TV』のような、アーティストの冠バラエティーも増えている。

恋愛ショーのターゲットは若い女性

『TERRACE HOUSE:オープニング・ニュー・ドアーズ』 舞台は長野県・軽井沢にある、シリーズ史上最大の大邸宅。男女6人が共同生活する様子を、四六時中カメラで追いかける (c)フジテレビ/イースト・エンタテインメント(Netflix/配信中)

 動画配信サービスのバラエティー番組のもう1つの核となっているのが、恋愛リアリティーショー。台本や演出のない状況下で、異性の心をつかもうと行動する出演者をカメラが追う形式の番組だ。各サービスがこの分野に参入する狙いは、若い女性ユーザーの獲得。高校生、大学生、20代といった年齢別や、恋人探し、婚活など、趣向の異なるあらゆるバリエーションのものが生まれている。

 テレビ放送から始まったNetflixの『TERRACE HOUSE』や、世界的な人気コンテンツの日本版であるAmazonプライム・ビデオの『バチェラー・ジャパン』は大人向け。AbemaTVでは、高校生の恋愛模様を追う番組がすでに複数制作されているが、2月にはさらに大学生向けが誕生。『恋愛学部交流会 ラブ・キャンパス』がスタートした。

(ライター 内藤悦子)

[日経エンタテインメント! 2018年3月号の記事を再構成]

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