1秒で、脳を「すぐやる」モードに変えるコツ

日経ウーマン

4.朝食や服装、持ち物をコロコロ変えない

「仕事が忙しい時期は、衣食住など暮らし周りをルーティン化して。逆に、仕事に変化が少ない時期は、朝食メニューや服装を変えたほうが脳が活性化します」

5.「やめたいこと」に関連するモノの置き場を変えない

「“やめたい”モノが毎日違う場所に置いてあると、イレギュラーな状況に脳が戸惑い、つい手に取ったりしてしまいがち。常に定位置に置くよう心がけて」(例:テレビのリモコン、お菓子など)

【STEP2】「すぐやる!」スイッチを入れる

脳に負担がかかる行動を取り除いたら、脳がやるべきことに集中しやすくするコツを取り入れて。どれも、心がけ次第ですぐにできることばかり。「やるべきことがたくさんあるのに、ついダラダラしてしまう」自分とさよならしよう。

すぐやる! 自分になる5つのコツ

1.パソコンのモニターはこまめにOFFにする

気づくと仕事中にネットを見ていたり、ダラダラとメールの返信をしたりしがちな人は、「パソコンを使わないときはモニターの電源を消す」「資料作成中はメールソフトを立ち上げない」など、集中力をそぐ要因を遠ざけて。「1つの仕事は最後までやり切るもの」と、脳に記憶させよう。

2.すぐやる人と一緒に行動する

「脳には、目にしたものを真似る習性があります。テキパキと仕事に取りかかる人と一緒に行動すると、その人の言動に無意識のうちに影響され、自分も似たような動きをするようになります。行動を観察するのはもちろん、仕事が早い人の作業を手伝ったり、隣の席に座ったりするだけでもOK」

3.ペンの書き心地をチェックする

「触覚は、『今ここ』に集中する引き金になります。触覚が冴(さ)えると、物事にすぐ取りかかったり、1つの仕事に継続して取り組んだりしやすくなります。職場なら仕事に取りかかる前に、普段使っているペン先を手帳やノート、紙などに当て、ペンから指に跳ね返ってくる感覚を味わうのがおすすめ」

4.国語辞典を読んでみる

「物事に取りかかるとき、『できない』『面倒臭そう』と思いがちな人に有効なのが、語彙(ごい)を増やすこと。語彙が増えると、物事を言葉に置き換えて理解する力が増します。理解力が増すと、物事に取り組むハードルが下がり、脳がさまざまな物事を『できない』と決めつけることが少なくなるのです」

5.やる気が上がるキーワードを見つける

「自分の体がスムーズに動くときの感情や理由を言葉で表せるようになると、その言葉を頭のなかに思い浮かべるだけで、スムーズに『すぐやる! スイッチ』を入れられます。上司に腹が立つから、やらないと嫌な気持ちになるからなど、ネガティブなフレーズでもOKです」(例:「褒められるから」「人のために」「嫌な気分になるから」「許せないから…」 +「すぐやる!」)

【STEP3】次の作業にサッと取りかかる

食事が終わると、食器を放置したままテレビを見てしまう。昼休み後、仕事モードに戻るまでに時間がかかる……。そんな人は、次の作業をほんの少し手がけておくだけで、取りかかるときの脳の負担を軽減できる。早速、試してみて。

やるべきこと

1.休憩する前に、次の作業に少し手を付ける

「脳は新たな行動に取りかかるときに、膨大なエネルギーを使います。加えて、作業と作業との間が空くほど、始めるのがおっくうに。休憩するときは、手を止める前に休憩後の作業に少し手を付けておくと、サッと作業に戻れます」

2.会議の資料は終了直後にファイリングする

「脳には、1つの作業の初めから終わりまでを“パッケージ化”して考える癖があります」。会議はデスクに資料をしまうところまでやって完了、と脳に覚えさせれば片づけが楽になり、必要なときにサッと取り出せて探し物なしに。

3.食事を終えたら皿を1枚洗う

「食器の片づけを後回しにしがちな人は、箸を置いたその手で皿を1枚だけシンクに持っていき、洗ってみましょう。それだけで、脳は『“食事の作業”は食器を洗って終わり』と記憶し、片づけに取りかかりやすくなります」

4.「〇〇をやる!」と脳に指令を出す

「脳は言葉に即座に反応します。家事を効率良く終わらせたいけれど、気持ちが乗らなくてダラダラしてしまう人は、家事をする前に『掃除機をかける!』『洗濯物を畳む!』など、脳が動けるように明確な指令を出しましょう」

やめること

1.会社のデスク上にスマホを置かない

スマホを目に入る場所に置いておくと、1つの作業が終わったときについ手に取ってしまい、次の作業に移るまでの時間をロスしてしまう。必要なモノ以外は、机の上に置かないのが鉄則。

2.集中力がない人の愚痴を言わない

おしゃべりばかりしている同僚にイライラしたり、ダラダラしている人の愚痴を言ったりすると、頭に思い浮かべたことや言葉が脳に記憶され、自分も同様の行動を取りやすくなるので要注意。

菅原洋平さん
作業療法士。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国立病院機構で脳のリハビリテーションに従事。現在、東京・千代田区のベスリクリニックで睡眠外来を担当。近著は『すぐやる!「行動力」を高める“科学的な”方法』(文響社)。

[日経ウーマン 2018年2月号の記事を再構成]

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