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主婦経験もキャリア 10年の空白越え再就職、柔軟に

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NIKKEI STYLE

結婚・出産を機に仕事を辞め、長期間子育てに専念してきた女性が再就職を果たす例が増えている。仕事から長く離れ、日々の時間の制約があっても、意欲や経験があれば採用に前向きな企業が増えているからだ。不安を乗り越え、自分らしい働き方を手に入れた女性たちを追った。

 ◇   ◇   ◇

キャリアと子育て、両方の経験を生かすことにやりがい

「就職先があれば、どんな仕事でもやろう」。9歳、6歳、4歳の3人の子を育てる佐藤夕蘭さん(37)が、再就職に向け活動を始めたのは末子の幼稚園入園を控えた2017年2月。仕事と家庭の両立に悩んだ20代後半、勤めていた人材会社を辞めて10年がたっていた。「条件が厳しいのは分かっていたが、まずは動こうと思った」

人材会社2社に登録し「週3日、10時間」勤務の仕事を探した。魅力を感じたのが、ワリス(東京・港)を通じて紹介された保育大手のポピンズ(同・渋谷)の仕事。育児コンサルタントのとりまとめ業務だった。

面接では人材会社時代のコンサルタント経験に加え、主婦としての地域活動の実績を訴えた。「主婦コミュニティーづくりやバザーの運営など、ボランティア活動もキャリアとみてもらえた」。子育て経験をいつか仕事に生かしたいと、保育士資格を取ったことも評価された。

4月から契約社員として週3日働き始めると、キャリアと子育て経験の両方を生かせることに、やりがいを感じた。仕事ぶりが認められ、11月に正社員に。朝9時半~夕方5時の時短で働く。「長期間仕事を離れていると自分には何もできないと不安になるけれど、そんなことはない。どんな経験も自分次第でキャリアにつなげられる」と話す。

 ◇   ◇   ◇

「両立できる時代になった」と実感

女性活躍の機運と人手不足感の高まりで、女性の就業率は上昇が続く。総務省の労働力調査によると、17年の15~64歳の女性の就業率は67.4%と比較可能な1968年以降で最高だ。5年前と比べ6.7ポイント上がった。「出産しても働き続ける女性が増えたうえ、再就職して働き出す人も増えている」と第一生命経済研究所の的場康子上席主任研究員は指摘する。

一方で、就業を希望しながら求職活動をしていない女性は262万人にのぼる。「仕事の空白期間があるから無理、と自分で壁をつくっている人は依然多い」と再就職支援にあたる埼玉県女性キャリアセンターの担当者は話す。

「履歴書ひとつ、どう書いたらいいか分からない。支援が必要だった」。07年にアパレル会社を退社し、2人の子育てに専念していた瀬川あきさん(45)は、次女が幼稚園に入ったのを機に再就職に動き出した。

17年10月に派遣会社のパソナに登録。「担当者とのやりとりを通じて、大人同士の会話に慣れることから始めた」。パソコンスキル研修にも参加。少しずつ不安が薄らぐ中、出産前に働いていた会社の求人に出合う。キャリアと人脈をいかせる仕事だったことが背中を押した。10年ぶりの仕事復帰を決意。11月から派遣社員としてフルタイムで働き、退職前と同じ卸業務を担う。

保育園に通うようになった娘の送りは夫が担当。料理もするなど協力的だ。「子育てとの両方は無理と仕事を辞めてしまったけれど、両立できる時代になった」と瀬川さん。「家族と職場の人の支えに感謝している」と充実した表情で話す。

専門性の高い仕事、マイペースで

専門性やスキルを生かし、マイペースで働きたい女性の受け皿の広がりも、主婦の再就職を後押ししている。

9歳と7歳の子を育てる吉川理愛さん(42)は次女が小学校に上がり時間に余裕ができたのを機に、10年ぶりに仕事を再開した。再就職で重視した条件は3つ。社会的意義を感じられる仕事であること。マーケティングのキャリアを生かせること。子どもの帰宅時間に家に帰れること。

17年秋に人材会社ビースタイル(同・新宿)に登録。短時間で働ける専門性の高い仕事を紹介するサービスの「スマートキャリア」で求人を探した。「柔軟に働ける仕事がたくさんあり驚いた」という。、就職活動では出産前に勤めていた通信大手や教育関連会社での経験に加え、子どもの幼稚園の保護者会役員としての活動実績も訴えた。

がん検診受診率向上のためのコンサルティングを手掛けるキャンサースキャン(同・品川)の仕事に関心を持ち、職場見学へ。11月から派遣社員として調査データ集計・分析業務にあたる。

勤務は午前9時半~午後3時で週2~3日。在宅で働くことが多い。「短時間でもやりがいをもって働ける仕事ができてうれしい」と笑う。

「在宅勤務やサテライトオフィスなど働き方が多様化し、育児中でも仕事とつながる選択肢は増えている」と的場さん。「いつか働きたいと思うなら、社会とのつながりを持ち情報収集を続けることが大切だ」と話す。

 ◇   ◇   ◇

「働くことが好きだったけれど、育児との両立は無理だと思った」。取材で会った女性たちは口をそろえた。長時間働くことを当然とする職場と、家事・育児の負担が女性に偏る家庭。その現実を前に「仕事は好きだが続けられない」と職場を去った女性たちの力が、この社会にどれだけ眠っているのだろうと改めて考えさせられた。

再就職を遂げた女性たちは、時代の変化を感じていた。長時間勤務を前提とした働き方や、硬直的な雇用の在り方はようやく変わろうとしている。子育て中の女性が活躍できる企業も増えてきた。自治体のキャリア支援センターやマザーズハローワークなど、女性の再就職を支援する動きが活発だ。いつか働きたい気持ちがあるなら、具体的な計画はなくてもそうした場に足を運んでみるなど、行動を起こすことが不安軽減につながる。

新しい仕事や働き方が生まれる今は、自分らしい働き方を実現するチャンスだ。仕事以外の経験も、働くうえでプラスにできる。子育てやPTA、地域活動など多様な経験をかけあわせ、仕事で新しい価値を生み出す女性の活躍の場は、今後ますます広がっていくはずだ。

(女性面編集長 佐藤珠希)

[日本経済新聞朝刊2018年2月26日付」

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