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あなたをじわじわ消耗させる人 賢い距離の取り方は

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日経ウーマンオンライン

SNS(交流サイト)を見てモヤモヤ。他者から言われた言葉に必要以上に傷つく。仕事が予定通りに進まなくてイライラ――世の中も自分も「不寛容」だと感じていませんか。心理カウンセラーの下園壮太さんが、自分を追い込まずに寛容力を育てていくコツを教えてくれます。

◇  ◇  ◇

じわじわと慢性的にストレスを加えてくる「困った人」はあなたの周りにいませんか? 直接、自分に危害を加えてくるわけではないけれど、その人に会った後はなぜかぐったり疲れてしまう、というような人間関係に心当たりがある人も少なくないでしょう。

そんな「困った人」の中でも今回は、「イライラさん」「グチグチさん」の2タイプについてお話ししましょう。

1タイプ目は、「イライラさん」。

イライラさんは、例えるなら、感情の勢いが最も強い状態がデフォルト(初期設定)になっているようなタイプの人です。

私のところにカウンセリングに来た人が、話の流れで、「職場に、いつもイライラしたり、ため息をついたり、大声で誰かの悪口を言ったりしている人がいます。本人も困っていると思うからなんとかしてあげたいと思うのだけど、どう声をかけたらいいんですかね」とおっしゃいました。

私が「なるほど、そうおっしゃっているあなたが一番困っているのかもしれませんね」と言うと、その方はハッとしていました。

イライラさんは、そばにいる人を消耗させる

イライラさんがそばにいると、それだけであなたのエネルギーは消耗しています。

人の感情は、すべて目的を持っています。特に、イライラ=怒りは、「危険があるから警戒しろ、身を守るためにすぐ反撃しろ、威嚇しろ」という明確な目的を持つ、最も緊迫した、攻撃的な感情です。怒っている原始人の近くにいる人は、その攻撃のとばっちりをいつ受けるかわかりません。ですから、こちらもつねに緊張して対応をしなければなりません。

イライラさんは本質的に「何をするか分からない人」ですから、いくら理性で「この人の怒りと私とは関係ない!」と思っていようと、そばにいるだけでなんとなく不安でそわそわしてしまい、エネルギーを消耗していくのです。

さらに、イライラさんを助けたいと思っても、その思いは空振りすることが多いのです。

なぜなら、怒り心頭のイライラさんは、その人の意見に完全に同意するような意見以外は、受け付けないからです。

中途半端に「その気持ちも分かるよ。でもね……」という対応をすると「全然分かってくれない!」と逆ギレされかねない。

つまり、とても視野が狭くなっている状態の相手に、あなたの答えは、受け取ってもらえないのです。あなたがいろいろと考えて力になろうとすればするほど、相手は、真っ赤に、かつ、かたくなになってしまう。話し相手になるたびにあなたは無力感を感じるでしょう。

だからこそ、あなたがこれ以上消耗しないためには、イライラさんから「離れる」ことが必要です。

できるだけ距離を取れば、そのイライラを見たり、感じたりしなくて済むからです。

もちろん、そのイライラさんの感情レベルを落とすプロであるのが、カウンセラーです。

カウンセラーは相手をサポートすることが仕事ですから、がっつりと話を聞いた後、「そうなんですね。そのような状況だと、相手と戦わなければいけないのですね。でも、消耗していませんか? まずは休みましょう」とお話をする。そして実際に休息を取ることができると、イライラさんも「あれ? それほど大変な状況じゃなかったかも」と言い出すのです。

とはいえ、カウンセラーの私でも、もしクライアントがあまりにも私を攻撃してくるようであれば「ごめんなさい。残念だけど僕はあなたをサポートできない」と笑顔で距離を取るでしょう。

一番良くないのは、攻撃を受けながらも相手をサポートし続け、自分自身のエネルギーを使い果たしてしまうこと。それは、結局「サポートの形をした我慢大会」になってしまいます。そうなる前に、例えば身近なイライラさんなら、その方が席に戻ってきそうなタイミングでこちらが食事に行く、外出する仕事を増やす、など物理的に接する時間を減らしてみるのも一つの方法でしょう。

「グチグチさん」とも距離を取るのが正解 方法は?

イライラさんと同じぐらいあなたのエネルギーを減らすのが、「グチグチさん」かもしれません。

女性の場合、「思いを共感してもらうことで浮き上がる」という性質が強いので、口が堅くて、かつ聞き上手な人ほど愚痴の受け皿になることが多く、ちょっとしんどくなることもあるでしょう。

怒りほどではありませんが、愚痴も、「嫌な感じ」という感情が乗り移りやすい。嫌な出来事、苦しい気持ち、そういった感情を受け入れるにも、許容範囲があります。「この人に会うとなぜか疲れる」「嫌な感じがする」という感覚を大切にしましょう。そういった感覚がはっきりとあるのなら、あなたの行動を変えることが賢明でしょう。

このとき、「長女キャラ」が登場し「相手も困っているのだから」「私以外に言える人がいないんだよ?」という声が強くなって我慢してしまうことが多いでしょう。しかし、実はこれは双方にとって悪いことなのです。

あなたは次第に、相手のことを「私に我慢を強いる相手」と認識し、嫌いになってきます。顔を見るのも苦痛になり、自覚はしていなくても冷たい態度を取るようになるでしょう。

人間は、負担を掛けられると、相手を嫌いになりたくなくても嫌いになってしまう動物なのです。

なぜなら、自分のエネルギーを吸い取られると、自分の命が危険になるから。原始人モードで考えると、「相手を嫌いになる」というのも、至極まっとうな感情です。

しかし、ついこの間まで親身になってくれた相手に冷たい態度を取られると、相手にとっては手のひらを返されたような感じがして、ショックも大きい。

それよりも、「ちょっとごめん、今忙しいんだ」と、相手をかわす。

「今日はあと5分しかないんだ」と時間を制限する。

メールへの返信も疎遠にする。

このように、「私はこれまであなたの話を聞いてきたけれど、これ以上は付き合うことはできません」と、きっぱり言うのではなく、マイルドに距離をとるのです。なにより、そうやって離れる自分を許すことが大切です。

人間はしぶといものです。その間に、グチグチさんも、多くの場合は別の話し相手を見つけていくでしょう。

(ライター 柳本操)

下園壮太
 心理カウンセラー。MR(メンタルレスキュー)協会理事長、同シニアインストラクター。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心理教官として、衛生隊員やレンジャー隊員などに、メンタルケア、惨事ストレスコントロールの指導、教育を行う。2015年に退官し、現在は講演や研修、著作活動を通して独自のカウンセリング技術の普及に努める。近著に「寛容力のコツ」(三笠書房)、「自衛隊メンタル教官が教える 人間関係の疲れをとる技術」(朝日新書)。

[nikkei WOMAN Online 2018年2月7日付記事を再構成]

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