積極的に取りたい話題のオイル 選び方と楽しみ方

オメガ7系のオイル。日清マカダミアナッツオイルとフルーツグラノーラ
オメガ7系のオイル。日清マカダミアナッツオイルとフルーツグラノーラ

「油は太る」というイメージも今は昔。脂質は三大栄養素の一つで、不足すると健康リスクもあります。最近は美容や健康に気を使う人が、意識的に良質な油を摂取するようになってきました。油の取り方や選び方のコツ、注目のヘルシーオイルの楽しみ方を紹介します。

油の摂取量、目安は1日に「体重÷2」グラム

一般社団法人日本オイル美容協会 シニアオイルソムリエの中西美樹子さんは、「油を取るときは、(1)積極的に取りたい油(2)取るのを控えていきたい油(3)取る必要のない油――を意識するとよいと思います」と説明します。

まず積極的に取りたいのは、αリノレン酸やEPA、DHAなどオメガ3系といわれる脂肪酸。「具体的には、アマニ油やエゴマ油など。細胞やホルモンなどを生み出すのに必要な原料であり、身体の中で起きる炎症からくるさまざまな疾患の予防に役立ちます」(中西さん)。オメガ3系は体内で作ることができず、現代人は意識しないと取りづらい脂質だそうです。

一方、取るのを控えていきたいのがリノール酸などオメガ6系といわれる脂肪酸。「オメガ3系と同じく体内で作れない必須脂肪酸ではあるものの、加工食品・インスタント食品・ドレッシング類などから『隠れ油』として摂取しており、現代人は無意識のうちに取り過ぎの傾向にあるからです」(中西さん)。もちろん、オメガ6系の脂肪酸も人間の健康には必要なものであり、取ってはいけないということはありません。大事なのはオメガ3とオメガ6のバランスです。

そして、取る必要がない油はトランス脂肪酸。活性酸素によるがん発症や糖尿病リスクを高めるなど、健康への影響が懸念されるそうです。トランス脂肪酸は、油の加工過程で高温加熱する際にできるため、サラダ油など生成した植物油に微量が含まれるほか、水素添加によって製造されるマーガリンやショートニング、およびそれらを使った洋菓子や揚げ物に含まれます。「日本では加工食品等にトランス脂肪酸表示義務がないので、安価な油や高温加熱された食品などを避けるなど、自分自身で見きわめる必要があります」(中西さん)

1日の油の摂取量の目安は「体重(キログラム)÷2=摂取量(単位:グラム)」の計算式で出すことができます。「食品にも脂質は含まれるので、上記は油として摂取する目安。体重50キログラムなら25グラム。大さじ2杯程度です」(中西さん)

積極的に取りたいオメガ3系、熱を加えず食べるのが理想

油は熱や空気、光で化学反応を起こしやすく、酸化してしまいます。いくら積極的に取りたい油でも、酸化物質を摂取してしまっては逆効果に。「購入する際は光を遮断する遮光瓶に入ったものがよいでしょう。1カ月で使いきれるサイズのもの(100~150ミリリットル)がおすすめです」(中西さん)

積極的に取るべきだとされるオメガ3系の油は加熱には不向きなので、できるだけ熱を加えない調理法(かけるだけ、混ぜるだけ、あえるだけ)が理想。開封後は冷蔵保存が必須です。ここからは、近ごろ注目を集めている3種の油を紹介します。

加熱や常温保存もOK「カメリナオイル」

バイオピュアオイル「カメリナオイル」(270グラム/1976円、税込み)

カメリナというアマナズナ属の種子から取った油です。「オメガ3、6、9のバランスがよいのが特徴です。熱に弱いオメガ3系のαリノレン酸を40%弱含みますが、天然抗酸化成分γトコフェロールとβカロテンが含まれているので短時間の加熱もOK。冷蔵でなく冷暗所での保管が可能です」(中西さん)。オメガ9系はオリーブオイルに含まれるオレイン酸などで、コレステロール抑制の効果があるとされています。

今回、酸化の原因となる熱をできるだけ加えない低温圧搾(コールドプレス)製法で作られた、カナダのバイオピュアオイル社のカメリナオイルを試してみました。色は濃い黄色で、まろやかな口当たり。ネギやニラに似た独特の香りがありますが、青臭さはありません。

同商品を輸入販売しているブルージュール・ジャパン代表取締役の平旬一さんによると、「加熱もできますが、やはりそのまま使うのが最適。サラダにかけたり、酢やバルサミコ酢と混ぜてドレッシングを作ったりしてみてください。冷ややっこや納豆、味噌汁など和食にも合います」。

薬味感覚で使えるカメリナオイル

加熱する場合は、野菜いためや焼きそば、目玉焼きなど広い用途に使えます。加熱をするとにおいも抑えられるので、どうしてもにおいが気になるという人にもおすすめです。

同商品は2015年から販売しており、健康への意識が高い人、認知症や成人病予防に関心のある人から支持されているとのこと。「精製していない低温圧搾のオイルであるため、レシチンやビタミンK、ビタミンAなどの成分が残っており、女性にもおすすめです」(平さん)

栄養豊富!アンチエイジングに「アルガンオイル」

ビオプラネット「ヴァージンアルガンオイル」(92グラム/1850円、税抜き)

スキンケアに使われるアルガンオイルが、食用オイルとしても登場しています。「アルガンオイルはモロッコでしか生育しない、希少性の高いアルガンツリーの種子からつくったオメガ9系脂肪酸です。抗酸化作用のあるビタミンは4種類すべて含まれ、含有量はオリーブオイルの約4倍。また、植物が自らを守るための化学成分ファイトケミカルの抗酸化作用も期待できるアンチエイジングオイルです」(中西さん)

フランスのオーガニックオイルメーカー、ビオプラネット社のアルガンオイルを試してみました。アルガンオイルにはアルガンの木の実の種子を焙煎(ばいせん)したローストタイプと、焙煎していないノンローストタイプに分かれますが、こちらはノンローストタイプ。色は淡い黄色で、ほのかにヘーゼルナッツのような香ばしい香りがします。なめらかで口当たりがよく、クセもないので使いやすいオイルです。

サラダをはじめ、用途を選ばないオイル

「サラダやスープにかけたり、朝晩ティースプーン1杯を飲んだりするのがおすすめです。有機栽培された新鮮な材料から40度の低温圧搾で抽出した商品で、美容・健康に関心のある20~50代の女性に人気があります」(同商品を輸入販売する東京セントラルトレーディング代表取締役の目崎忠正さん)

珍しいオメガ7系オイル「マカダミアナッツオイル」

日清マカダミアナッツオイル 145gフレッシュキープボトル(オープン価格)

マカダミアナッツオイルは、マカダミアナッツの仁(じん)という部分から搾った油です。「オメガ9系のオレイン酸とオメガ7系のパルミトレイン酸を含みます。パルミトレイン酸は血管病予防や糖尿病予防につながるとされています。また30代を過ぎると皮脂に含まれているパルミトレイン酸が減少し、シワやたるみの原因となりますが、それらの防止にも効果が期待できます」(中西さん)

3月1日に日清オイリオグループが発売する「日清マカダミアナッツオイル 145gフレッシュキープボトル」を一足先に試してみました。色はほんのり茶色でとろりとした食感。ひとなめすると豊かなナッツの風味が口いっぱいに広がります。

チョコレートアイスとも好相性のマカダミアナッツオイル

使い方は、「ナッツの香りを生かして野菜サラダやフルーツにかけるなど、そのまま使うのがおすすめです。特にバナナとの相性がいいです。フルーツグラノーラに牛乳をかけた後、さっとまわしかけたり、チョコレートコーティングのアイスに直接かけたりしても。肉との相性もよいのでさっといためたり、焼いたりしてもおいしいですよ」(日清オイリオグループ商品戦略部 ホームユース課 吉村和馬さん)。

ターゲットは健康や美容、料理に関心が高い30~50代の女性など。「最近は、健康のために食卓でオイルを生のままかけて使用する方が増えています」(吉村さん)

香りや味わいもそれぞれに個性があり、使い分ける楽しみもある昨今の食用オイル。サラダやスープに加えるだけの簡単な取り方がベストなオイルも多いので、毎日の食事に気軽に取り入れてみては。

(取材・文 GreenCreate)