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週末レシピ 豚ショウガ焼き 食べたい欲望が決める味

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NIKKEI STYLE

週末レシピ、今回はみんなが愛してやまない例のアレ「豚肉のショウガ焼き」である。豚肉料理として、定番中のド定番。豚肉のショウガ焼きと聞いて、それが何か想像できない人はおそらくいない。そのおいしさが想像できない人も、おそらくいない。だが自分で作るとなると、なぜか味がピっと決まらないという、悩み多き料理でもある。

「肉を焼いて、甘辛い味つけをする」というだけのシンプルな料理が、なぜ難しいのか。それが今回の裏テーマである。

もちろん「シンプルなものほど難しい」というのは森羅万象に通じるオキテではある。だが、こと料理においては「できあがりのビジョンがあやふやである」ことが、最大の原因であることが多い。自分が食べたいのは、どういう味なのか。どういう見た目をしているのか。きちんと想像できているか。きっちり脳内に描き出せているか。それができなければ、いつまでたっても何となくグズグズとした料理しか作れないのである。

とはいえ、何も難しい話ではない。「あーお腹すいた! お腹と背中がくっつくぞ!」というとき、頭の中にもやもやとわき出でる煩悩とか妄想、それを捕まえるのだ。「口に出して言うのはちょっと恥ずかしい」くらいの、欲望のかたまりでいい。それがいい。その煩悩とじっくり向き合って初めて、自分の「好き」がわかるのだ。

今回は私の「好き」を突き詰めた結果、ふたつの異なるスタイルのショウガ焼きを作ることにした。申し訳ない、どうしてもどちらか片方には決められなかったのだ。とはいえ、肉の種類と焼き方、味つけなどは違えていても、根底に流れる精神は一緒である。ここでは片方を「豚肉・F・ショウガ焼き」、もうひとつを「豚肉・A・ショウガ焼き」と呼ぶことにし、それぞれのおいしさの秘密をひもといていこう。

ではまず「豚肉・F・ショウガ焼き」から作っていく。「黒酢豚のレシピ記事」を読んだ愛読者の方はうすうす予感できているかと思うが、肉の量は相変わらず多めである。もっと増やしてもいい。

【材料 (1人前)】

豚肉 肩ロースの薄切り 250グラム / キャベツ 千切りにしてひとつかみ / タマネギ 縦に薄切りにしたもの4分の1個(約50グラム) / サラダ油 大さじ1  / 好みでポテトサラダ、プチトマトなど 

【たれ】

ショウガ ひとかけら / しょうゆ 大さじ2 /みりん 大さじ2

【手順】

(1) たれを混ぜる

(2) 肉を焼く

(3) 肉とたれをからめる

「豚肉・F・ショウガ焼き」のFとは、ふんわりを意味する。もともとたれのからみやすい薄切り肉を柔らかく、ふんわりといためることで、めちゃくちゃご飯が欲しくなるタイプのショウガ焼きにする。よく売られている厚さ2~3ミリのショウガ焼き用ではなく、普通の薄切り肉のほうが望ましい。またバラ肉ではなく肩ロースを使うのも、ふんわり感のためだ。

FとAの両方の根底に流れる同じ精神とは「肉量はガッツリ」「甘辛はきっちり」「つゆだく」の3つである。それが私の「好き」だ。物足りなさのないたっぷりとした肉を、きっちりしっかりとした味つけで、たれのしみたキャベツごと食べるのが「好き」だ。ついでにいうなら「ジャガイモとマヨネーズだけのそっけないポテトサラダにショウガ焼きのたれがかかった状態」も大好きであるため、私のショウガ焼きにはポテトサラダも欠かせない。

ショウガはすりおろし、汁気ごとしょうゆ、みりんと混ぜておく。薄切り肉でたれがからみやすいこと、タマネギが入って甘みが追加されることを考え、しょうゆとみりんは同割で、砂糖は入っていない。

次に肉を焼いていく。フライパンにサラダ油を入れ、中強火にかける。十分に温まったら、肉を一枚一枚広げながらフライパンへ投入していく。ここでめんどくさいからと、全部どさっと入れるのは厳禁である。フライパンの温度が急に下がる、肉同士がくっつく、熱の入り方が不均等、と何もいいことがない。すべてがFになるためには、面倒でも1枚ずつ入れてほしい。

あとでたれを入れたら急に熱が入るので、ここでは軽く表面をさっと焼くだけだ。焼く時間は片面30秒ほど。フライパンに入れっぱなしだとどんどん熱が入ってしまうので、サクサク焼いては皿に取り出しておく。全部の肉が焼ける頃合いでタマネギをフライパンに入れ、肉を戻しいれて軽くいため合わせる。

ここで火を強火にして、鍋肌からたれを入れる。みりんが入っているので、一度完全に煮立たせアルコールを飛ばすこと。しかしぐずぐずと煮ていたら硬くなってしまうため、煮立ったら全体にからめてすぐに火を止めること。これでふんわりタイプの「豚肉・F・ショウガ焼き」のできあがりだ。キャベツに寄っかからせるように肉を盛ろう。ご飯がワシワシと進むことうけあいだ。

では次は「豚肉・A・ショウガ焼き」の作りかた。Aは「厚切り」のAだ。Fとは見た目も味も、まったく違うショウガ焼きとなる。

【材料 (1人前)】

豚ロース5ミリ~1センチ厚さにカットしたもの 250グラム / キャベツ 千切りにしてひとつかみ / 片栗粉 小さじ2/ サラダ油 大さじ1  / 好みでポテトサラダ、プチトマトなど 

【たれ】

ショウガ ひとかけら / しょうゆ 大さじ2 /みりん 大さじ1 / 砂糖 小さじ1

Aタイプは、より肉々しさを味わうビールのためのショウガ焼きだ。ロース、しかもある程度の厚さの肉を使うため、いためものというよりポークソテーのようなごちそう感がある。薄切り肉と違い表面積が少ないため、味を乗せるために表面に軽く片栗粉をはたき、たれに砂糖を入れることによりガツンと濃い味に仕上げている。

手順はほぼ同じ。ショウガをすりおろす。たれの材料をすべて混ぜ合わせる。こちらは砂糖があるため、やや溶けにくい。丁寧に混ぜること。

肉に片栗粉をはたく。揚げ物の衣とは違いべったり覆う必要はないので、なんとなく全体に薄く粉がつけばいいだろう。ビニール袋に肉と片栗粉を入れ、空気を入れた状態でよく振ればよし。サラダ油を敷いたフライパンを中強火に温めたら、肉を焼き始める。

これくらいの厚さなら、焼き方にあまり神経質になることはない。片面にこんがり焼き目がつけばひっくり返し、なじませる程度に裏面を焼いたらもうたれを入れていい。何度かひっくり返して表面にたれをなじませたら、出来上がりだ。キャベツもりもりの皿に乗せ、冷蔵庫からビールを出そう。

ショウガ焼きには「まずたれに肉をつけてから焼く」というレシピもある。だが、しょうゆと糖分につけられた肉は、とにかく焦げやすい。焦がさないためには短時間で勝負するか、弱火にするしかないのだが、短時間でちょうどいい感じにバッチリ火を入れるには慣れと技が必要だし、弱火にしたら肉汁が出てまずくなってしまう。たれのつゆだくは歓迎するが、肉汁のつゆだくは味が薄まり、ガッカリでしかない。まず肉を焼いてから味を入れるこの方式の方が、間違いがないと言える。

以前、友人たちを家に呼び「豚肉・F・ショウガ焼き」と「豚肉・A・ショウガ焼き」をそれぞれ「これはご飯、こっちはビール」と出したことがある。その通り!と快哉(かいさい)を叫ぶ人もあれば「俺は逆かな」という人もいた。「たれが甘いからご飯」という人もいれば、「たれが甘いからビール」という人もいて、同じショウガ焼きといえど、見ているところが違うのが大変面白かった。

肉の厚さ、たれの濃さ、焼き具合。さて、あなたの好みはどんな感じかな?

(食ライター じろまるいずみ)

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