「継続的に本業以外で経験を得る行為」と。

制限の中で検討する方が実は伸びやすい

もしお金だけが副業の目的なら、ほとんどの副業は本業とは直接的に関係しません。

たとえば、一般的に考えられる副業は、「ブログでアフィリエイト収入を得る」「オークションサイト転売で稼ぐ」といった比較的リスクが低いものから、労働時間に対する対価を得る「夜間アルバイトをする」といったもの。あるいは「サラリーマン大家になる」「FXやビットコイン投資をする」といった高リスクのものまで、直接的に収入を得るための取り組みが選択肢になるでしょう。これらの取り組みによって、ライティングのスキルや商品の目利き、金融商品に対する知識などが深まるメリットもあります。

しかしそれらのメリットは、一部の職業の方を除けば「本業」でのスキルアップには関係しません。メーカーの研究開発部門勤務の30代の方が、アフィリエイト目的でブログを始めたからといって、本業のスキルが高まる可能性は高くないでしょう。

「継続的に本業以外で経験を得る行為」を目的とする場合、そのような副業はどう探せばよいのでしょう。

選択肢の一つはクラウドソーシングです。最近ではIT系だけでなく、様々なスキルマッチングを行えるようになってきました。また、クラウドソーシングは収入にもつながります。単価はどうしても低めになりがちですが、収入というニーズをあえて低くして、本業でのスキルアップ=多様な経験に特化してみれば、選択肢は広がるでしょう。

アドバイザーをマッチングさせるタイプのものでは「〇〇という業界のマーケティングについて2時間で教えてください」とか「このような契約行為における注意点を教えてください」といった特定のニーズもあるようです。実際に私もためしに登録してみたのですが「1時間で弊社の人事制度について意見が欲しい」という委託をいただきました。日々の常識が他者の学びになる、という経験を得るという意味でも、このようなサービスを活用することは大きな気づきになるでしょう。ただ、厳密に法的な問題をクリアできているか、というと少し疑問が残ります。

あえて収入という選択肢をなくせば経験の幅が広がる

選択肢の二つ目はプロボノです。専門家によるボランティア活動なので、収入は得られないことが大半です。しかしプロボノ活動では、クラウドソーシングと異なり、専門性が高くない場合であっても受け入れられることがあります。そのため、自分自身の専門領域の少し隣の領域で経験を積むなど、新しいスキルを獲得しやすいことが特徴です。

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意外に知られていない「特別な」副業