「×」の人は気を付けて 日常動作の正しい姿勢図鑑
健康は姿勢で変わる(1)
日常のちょっとした動作も、姿勢が崩れた状態で行うと、腰を痛めたり、姿勢をさらにゆがめたりする原因になる。「×」ばっかりの人はいませんか。それぞれの動作を見直してみよう。
顔を洗う ~シンクに顔を近づけるときは、股関節から曲げる
朝起きて、顔を洗おうとして腰を大きく曲げた瞬間に、ぎっくり腰になる人が少なくない。腰だけで上半身を支えようとして、腰に負担が集中するからだ。膝を曲げる動作を入れることによって、腰への負担を軽減できる。
歯を磨く ~下を向かずに背筋を伸ばすと負担がない
歯磨きをしているとき、歯磨き粉が垂れないようにと、洗面台に顔を近づけている習慣がある人は注意。背中を丸めた猫背姿勢になる上、不安定となった上半身を支えるために、腰に多大な負担がかかっている。
シャワーを浴びる ~シャワーヘッドが低いと、頭を下げ、背中が曲がる
シャワーを浴びながら髪を洗っているときも、ぎっくり腰を起こしやすい。これも、背中を曲げ過ぎたことによる腰への負担が原因。リラックスタイムにも気を抜かず、腰をいたわる体の使い方を意識しよう。
あぐらをかく ~腰が後ろに倒れ、いい姿勢を保つのが難しい
あぐらは「骨盤を起こす」姿勢を保つのが難しい。背中を曲げ、骨盤を後ろに傾けた状態で座ることになってしまって、腰への負担が大きい。あぐらをかくなら、座布団を上手に使いたい。
靴下をはく ~片脚立ちだと背中が曲がり、腰が痛む
片脚立ちで靴下をはくことができるのが若さの証明とばかりに、ぐらぐら不安定な状態で靴下をはくのはとても危険。腰に負担をかけて、痛みを引き起こすもとになる。無理せず、椅子や台を使おう。
(ライター 柳本 操、イラスト 二階堂ちはる)
◆健康で姿勢は変わる
姿勢治療家。仲野整體東京青山院長。柔道整復師。柔道整復師認定スポーツトレーナー。介護予防運動指導員。1926(大正15)年創業の仲野整體の4代目。著書に『一生「疲れない」姿勢のつくり方』(実業之日本社)などがある。
柔道整復師、フットマスター。「南青山『足から治療院』Creare(クレアーレ)」院長。健康は足からをコンセプトに、全身を診る。これまでのクライアント数は延べ13万人を超える。著書に『靴底の外側が減らなくなると体の不調も消える』(主婦の友社)など。
[日経おとなのOFF 2018年2月号記事を再構成]
健康や暮らしに役立つノウハウなどをまとめています。
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