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インバウンド最前線

岐阜県飛騨市になぜ外国人客 仕掛けは「普通の景色」 美ら地球の山田社長、欧米豪に絞って体験プログラム用意

2018/2/28 日経MJ

起業してすぐに「里山サイクリングツアー」を立ち上げた(美ら地球提供)

岐阜県最北端の飛騨市に欧米からの旅行者をとりこにするツアーがある。田んぼが広がるごく普通の農村を自転車でまわるもので、口コミで人気が広がっている。主催する美ら地球(ちゅらぼし)の山田拓社長は大手コンサルティング会社出身で世界中を放浪した異色の経歴の持ち主。インバウンド消費がモノからコト、都市から地方に向かうなか、これまでの取り組みと今後のあり方などを聞いた。

■コンサル会社やめて世界放浪の旅に

山田氏は1999年に横浜国立大大学院を修了後、プライスウォーターハウスコンサルタントに入社した。米国の本社に勤務するなど、コンサルタントとしてのキャリアを積むが、30歳を前にして仕事をやめ、妻と2人で世界放浪の旅に出る。

期間は525日間。旅を通じて日本の歴史や文化のすばらしさに気づく。帰国後、2008年に縁もゆかりもなかった飛騨市に移住し、現地で起業した。

09年に里山サイクリングツアーを立ち上げたとき、訪日客のターゲットは欧米豪の人たちに絞った。長期旅行する人が多く、放浪していたときに観光地でもないアフリカの農村などで出会ったのは欧米豪からの旅行者だけだった。里山の魅力はこの人たちならわかるはずだと考えた。

当時のインバウンドといえば人数の多いアジア系の旅行客が注目されていた。アジア系の旅行者の訪日目的はもっぱら買い物。一方、欧米系は食や体験がメインだ。

山田氏が拠点を構えた飛騨古川は、欧米系の外国人観光客に人気の飛騨高山からJRでわずか3駅。だが、飛騨古川の知名度は低く、足を延ばす外国人はほとんどいなかった。

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