孫さんも驚く?久留米大付設高、医学部合格はトップ級久留米大学付設中学・高校の町田健校長

ソフトバンクで孫氏の秘書を務めた三木雄信氏(現在はトライオン社長)もOBで、泰蔵氏や堀江氏とは同級生。3人は正義氏よりも15期後輩に当たるが、当時から正義氏はIT業界の風雲児と注目を集めており、付設では「すごか兄貴」と呼ばれていたという。

寮生活をする男子生徒も多い=久留米大学付設中学・高校提供

当時の付設の卒業アルバムを見せてもらうと、優等生とは思えない格好をした生徒が目立つ。三木氏は、「あのころは『ビー・バッブ・ハイスクール』がはやっていた時代でしたから、髪をリーゼント風にセットして短ランとボンタンを着て学校に来る生徒も結構いました。ヤンキーっぽい人が多かったですね。でも先生たちは、何も言いませんでした」と笑う。

同校のモットーは「和して同ぜず」。すぐれた人物は協調はするが、主体性を失わず、むやみに同調したりしないという意味だ。「先生たちは自由にやっていいが、最後は自己責任だというのが口癖」(三木氏)。この伝統が個性的なリーダーを輩出する下地になっているのかもしれない。

ジャパネットたかた社長の高田旭人氏もOBだ。父親はテレビ通販のカリスマと呼ばれた高田明氏。突然引退したときは経営を危ぶむ声もあったが、旭人氏は業績を逆に拡大して評価を受けている。旭人氏は「長崎出身だったので寮生活だった。僕は数学が好きで、東大の理系に行きましたが、ものすごく頭がきれて独創的な発想をする友人が多かった」と振り返る。

「ポスト孫」の起業家も次々

若手のOBにも「ポスト孫」を狙う起業家が次々誕生している。東大時代に孫泰蔵氏の下で「修行」した井上和久氏は、13年にグッドラックスリーを創業、次々ゲームアプリを開発、ヒット作を出している。九大医学部出身の医師である鍵本忠尚氏はバイオベンチャー、ヘリオスを起業してiPS細胞を活用した医薬品開発に取り組み、再生医療の世界で注目を集めている。

「東大を出て公務員になってもね。国籍の問題もあったし」。かつて孫氏になぜ付設高校を飛び出し、米国に留学したのか問うと、ポツリとこう答えた。ただ、孫氏が初めて起業したのは地元の福岡。プロ野球でも福岡市が本拠地の球団を買収するなど、地元愛は人一倍強い。

JR久留米駅前には巨大なタイヤが置かれている。久留米はブリヂストンの創業の地でもある。実は同校は、創業者の石橋正二郎氏が寄贈した土地に立っている。世界企業に躍進したブリヂストンの石橋氏、ソフトバンクの孫氏ゆかりの付設。起業家精神あふれる付設は今も健在だ。

(代慶達也)

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