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ファイストス、イースター島、マヤ 謎の古代文字3選

科学で迫る世界のミステリー

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ナショナルジオグラフィック日本版

世界には、まだ謎に包まれた古代文明がいくつもある。文明や王朝の詳しい記録が残っていないものもあれば、記録らしきものはあるが、その文字の解読が進んでいないため、詳細がわからないものもある。ここでは、ナショナル ジオグラフィックの別冊『今の科学でここまでわかった 世界の謎99』の中から、文明の謎を解く鍵となるかもしれない、3つの古代文字を紹介しよう。

ファイストスの円盤

1908年、イタリアの考古学者ルイジ・ペルニエルは、ギリシャのクレタ島にあるファイストス宮殿の遺跡で直径15センチほどの焼成された粘土盤を発見した。紀元前1700年ごろにクレタ島で栄えた青銅器文明ミノアのものと推定される。文字と見られる符号が渦巻き状に刻印されているが、まだ解読されていない。符号の刻印には印判が用いられていることから、量産する技術の存在がうかがえるが、今のところそれを証明するような発見はない。

全部で242ある文字は、45種類で構成されており、61の区画に分けられている。文字の多くは一見して何だか分かる図柄で、刺青を施した頭部、矢、プラタナス、ネコ、ハチの巣などの形をしている。それぞれの文字が音の集合か音節を表している可能性があるが、数が少なすぎて解読には至っていない。同様の文字が書かれた他の工芸品は見つかっていない。

解読が試みられてきたが、決定的な解釈はない。クレタ島の文字か外国の文字かという点でも意見が分かれる。また、外側から内側に向かって読む、音節を表す文字だという人もいれば、内側から外側に向かって書かれた、音を表す文字だという人もいる。中には円盤自体がいたずらか捏造品だとする専門家もいるが、本物だというのが大方の意見だ。初期のミノア文明の他の遺物と同じように、この円盤も秘密のベールに包まれている。

ミノア文明が繁栄したのは紀元前2700年頃から同1450年頃だ。文字を使用し、優れた技術を持ち、ヨーロッパや中近東の交易網を掌握していた。だが、あるときミノア文明は突然終わりを告げる。クノッソスの立派な神殿をはじめ、そこかしこが破壊され、クレタ島の文化はあっという間に消滅した。その理由については現在も熱い議論が続いている。

イースター島のロンゴロンゴ

現地の言葉でラパ・ヌイと呼ばれるイースター島は、有人の島としては地球上で最も孤立した、文字通りの絶海の孤島だ。1000年以上前、島の住民が何百もの巨大な一枚岩の像を作った。モアイの名で知られるその像は、300年ほど前に発見されて以来、考古学者を惹きつけて止まない。

モアイ像は、凝灰岩の塊を彫って作られ、その後何らかの方法で運ばれて、石の台の上に載せられた。像は何のために作られ、高度な技術を持たない時代に、どのような方法で運ばれたのだろうか。

島民は、像が歩いたのだと口をそろえる。未知の古代文明か宇宙人にしかなし得ない業だと主張する作家もいる。もう少し専門的な筋からは、フレームに載せて引っ張ったのではないかという説も出された。最近、考古学者が、島民の話が嘘ではない可能性があることを立証した。像は本当に歩いたのだ。モアイの接地面は平らではなく丸みを帯びているため、縄を使い、20人余りで両側から交互に引っ張って揺り動かすと、歩いているかのように前進させることができる。

ヨーロッパの探検家がイースター島に初めて上陸した時には、多くのモアイは倒れており、存在理由を知っている島民は残っていなかった。モアイは戦闘グループのシンボルだったかもしれない。祭祀など、もっと平和的な目的で使われた可能性もある。

イースター島にまつわるもう一つの謎が、ロンゴロンゴと呼ばれる未解読の文字だ。ロンゴロンゴ文字が書かれた、木や石でできた平らな板が発見されている。その奇妙な象形文字は左から右に書かれ、次の行の文字は倒立した状態で右から左に書かれている。モアイ像と同じく、この文字についても謎の解明は進んでいない。

マヤの象形文字

マヤも、その興亡については謎が多く、研究者たちを悩ませている文明の一つだ。マヤの文書記録の一部が見つかったメキシコの古代都市パレンケは、紀元200年から900年に繁栄した、石造りの神殿と広場からなる壮大な都市だ。何百年もの間、ジャングルに埋没していた建物から文字が発見されており、中でも階段状の「碑文の神殿」には、一面に象形文字が刻まれている。

だが、初めてヨーロッパ人がユカタン半島に上陸した16世紀、その文字を読むことのできる人はすでに現地にも残っていなかった。文字の解読が試みられたが、当時の技量では何の成果も得られなかった。1780年代には、スペイン王の命でアントニオ・デル・リオ大佐が、パレンケの宮殿の壁を壊して中に入り、調査をしている。その後、研究者が碑文の神殿の中にパカル王の墓を発見し、内部の調査を開始、複雑な象形文字の意味が少しずつ明らかになり始めた。

1970年代になると、パレンケの調査をしていた考古学者が苦労の末、歴代の王のリストを解読した。現在ではパレンケの象形文字の90パーセントが解読されており、音節を表す文字と、意味を表す文字が混在する複雑な文字体系の存在が分かっている。文書の内容から、マヤには好戦的な人物が多かったことも判明した。マヤ文明は内部の抗争によって自滅したのかもしれない。

[書籍『今の科学でここまでわかった 世界の謎99』を再構成]

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