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もめない相続へ法改正 「不足分」は現金で受け取り可 義父母の介護の貢献分、金銭請求を可能に

2018/2/17

写真はイメージ=PIXTA

 民法の相続に関する規定(相続法)が約40年ぶりに大きく変わる。遺族に保障される最低限の取り分(遺留分)の制度を大幅に見直すほか、葬儀費など必要な資金を故人の預金から引き出しやすくする。自筆証書遺言を保管する制度を設けるなど他にも注目点は多い。相続で争わないための心得と併せてまとめた。

■改正法、19年にも施行

 相続法の改正案は法制審議会(法相の諮問機関)で3年間審議されてきた。3月上旬に通常国会に提出され、成立すれば2019年中に施行される見通しだ。

 法曹関係者が特に注目するのが「遺留分」の見直しだ。相続法によると、遺言がある場合、それに基づいて遺産を分けるのが基本。ただし法定相続人には最低限の権利が保障されており、これを遺留分という。

 遺留分の割合は相続人の構成によるが、多くの場合、法定相続分の半分。故人の配偶者の場合、法定相続分は全財産の2分の1なので、遺留分は「4分の1」ということになる。

 ところが、この遺留分を考慮していない遺言があり、しばしば遺族間で争いの火種となる。図Aのケースで考えてみよう。残された遺言には、全財産8000万円のうち、5000万円相当の自宅を妻に、2500万円の預金は長男に、500万円の預金を次男に分けると書かれていた。

 ここで問題となるのが次男の取り分だ。次男は本来、遺留分として8分の1、この例で1000万円を受け取れるはず。だが、遺言上の配分額は500万円も少ない。不足分を渡せと次男が要求し、母や長男が拒めば争いは不可避だ。

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