運用方針についても、長期の分散投資や積み立て投資をしているなら「大きく変える必要はない」との声が大勢だ。今年1月に少額投資非課税制度「つみたてNISA」が始まったばかり。窪田氏は「毎月一定額を投じる積み立て投資は相場が下がっても買っていく。長期運用する個人にとって有益」という。

配分見直しは必要

今回の株価下落に動揺した人もいるだろうが、FPの神戸孝氏は「積み立て投資は当初計画通り継続したい。投資は経済成長の果実を得るためのものであり、短期の相場変動で中止すべきではない」と話す。

ただ、相場は不安定な状態だ。新たな悪材料が発生したり、実体経済の成長見通しが低下したりすれば、再び大きく下げる可能性がある。ここ数年の株価上昇を受けて、運用資産を株式に集中させていた人は注意したい。

イデア・ファンド・コンサルティング社長の吉井崇裕氏は「リスクの取り過ぎは禁物。株式以外の資産に分散するなどの見直しが必要」と警鐘を鳴らす。「そもそも株式相場は1年間で20~25%程度の変動は想定しておくべき」(吉井氏)だからだ。

自分なりに相場観を養い、下値のメドをもっておく必要もあるだろう。深野氏は「想定する下値を割り込んだら、個別銘柄によっては損失限定のための売り(損切り)を前向きに考えたい」と話す。

「遠くのものは避けよ」という相場格言がある。ピクテ投信投資顧問常務執行役員の松元浩氏は「不安定相場では外貨建てなど自分がよく知らない資産よりも、円建て資産の配分比率を高めたほうがいい」と助言する。

相場急変時に慌てるのは禁物。ただ、運用資産や運用比率を点検し、リスク管理を怠らない姿勢が大事だ。

(南毅、藤井良憲、岡田真知子)

[日本経済新聞朝刊2018年2月10日付]

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