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根強いハラスメント、2割が被害体験 拒否きっぱりと

2018/2/13 日本経済新聞 朝刊

写真はイメージ=PIXTA

 職場でのハラスメント被害に泣き寝入りしたり、自分にも落ち度があると責めたりする女性は多い。被害を防ぐためには、どう対応すればよいのか。

 ◇   ◇   ◇

 「残業で遅くなったときにホテルに誘われる」(40代、兵庫県)、「体調が悪いので定時で帰りたいと言ったのに怒鳴られ残業を強要された」(30代、富山県)。日本経済新聞社が2017年12月、20~50代の働く女性2000人に聞いた調査では多くのハラスメント事例が寄せられた。

クオレ・シー・キューブの稲尾さんは「メールがらみのセクハラが増えた」と話す(東京都新宿区)

 調査ではセクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティーハラスメントのいずれかの被害にあったことがある人は21%を占める。職位が上がるほど割合は高くなり、課長クラスは34%、部長クラスでは41%にのぼった。酒の席でのセクハラ、妊娠を報告したときのマタハラなど、被害は思った以上に根強い。

 仕事の場でのハラスメントは「ノーと言えない力が働いて起こる」。対応研修を手がけるクオレ・シー・キューブ(東京・新宿)の執行役員、稲尾和泉さんはこう話す。上下関係を重視する企業では上司や先輩に対して率直な物言いが難しい。女性は補助的な仕事に就く例がまだ多く、控えめに振る舞うべきだというジェンダー規範も残り、より「ノー」と言いづらい状況という。

■加害者の実名公表、被害者にバッシング

 日本企業の米国進出を支援するコンサルタントのロッシェル・カップさんは「雇用環境も影響している」と指摘する。労働市場の流動性が高い米国では、問題が起こる企業は求職者から敬遠される。一方で日本は転職が米国ほど一般的ではなく、ハラスメントが起こりやすい土壌が温存される傾向がある。

 米映画界ではセクハラ告発キャンペーン「#MeToo(私も同じ)」が広がっている。日本ではブロガーで作家のはあちゅうさんが17年12月、電通勤務時代の先輩クリエーターから深夜に呼び出されたり、知人女性を紹介するよう求められたりした過去を実名で公表した。相手は内容を一部認め謝罪したが、インターネットでは、はあちゅうさんに対して「なぜ実名公表までするのか」などという批判も相次いだ。

 稲尾さんは「日本は周りに合わせろという同調圧力の強い社会。実名で被害を訴える人が出てきただけでも前進とみるべきだ」と指摘する。

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