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写真はイメージ=PIXTA

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日本のメンタルヘルス研修の草分け的存在、見波利幸氏の書いた新書「上司が壊す職場」(日経プレミアシリーズ)が話題です。どのような人がメンバーの心を壊し、チームの生産性を下げるのか。本書の一部を抜粋して紹介します。

◇  ◇  ◇

壊れた職場があれば、まず「上司の存在」を疑う

これまで私は産業カウンセラーとして、メンタル不調者が発生してしまった会社から数多くの相談を受けました。

「営業部の若手社員がメンタル不調になり休職になりました。その欠員補充のために異動させた社員も、今月から休職することになってしまいました。営業部ばかり不調者が出るので困惑しています。一体なぜなのでしょうか?」

カウンセリングでは、不調になった当事者だけでなく、その周囲で働く上司や同僚も含め、たくさんの人と向き合います。

そして、いろいろな話を聞いていくうちに、ひとつの大きな疑問が生じました。

なぜ特定の部署にだけ不調者が続出するのだろうか――。

その部署の業務が極端に重く、ある意味「ブラック企業」的な職場になっているのではないか、と想像する方もいるかもしれません。

ところが多くの場合、仕事量や勤務時間の長さなどが主たる原因になっているわけではないのです。

もちろんメンタル不調を起こす人の中には、過剰な業務負荷によって自由な時間が取れないこと、さらには成果を出せないことに悩んで自分自身を追い詰めてしまうケース、顧客との関係などで苦しめられている例は少なくありません。

しかし、カウンセリングを通して感じるのは、仕事そのものへの悩み以上に、職場内における「人間関係」の問題によって不調になっている人が非常に多いということです。

この「人間関係」においても、読者の皆さんが想像する通り、同僚同士のトラブルによって精神的に追い詰められる人は、それほど多いわけではありません(もちろんゼロではありません)。

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