熱々を食べよう!ホットプレート10選
食卓で両方味わえるのがホットプレートやグリル鍋だ。
用途に合わせ進化するデザインや機能などでランキングした。
+αの機能が決め手 収納・安全面に注意
上位には個性的なデザインの機種が並んだ。焼くだけでなく「コンパクトさ、軽さ、見た目の美しさなど、プラスαが買う動機になる」(島本美由紀さん)、「皆で作って熱々の料理を楽しむ要素が強くなっている」(神原サリーさん)と分析する。食卓で調理することで、ホームパーティーならホストも台所で孤立せず楽しめ、共働き家庭では時短調理器具として活用できる。
ただ、準備や片付けの手間から「しまいっぱなし」になりがち。収納空間の確保も選ぶ際の重要ポイントだ。休日だけ料理することの多い男性目線だとデザイン性に走りやすい。「家族の合意や使用頻度を考えて選んで」(滝村雅晴さん)。
電気製品なので安全性も重要。プレート以外が熱くなり過ぎたり、電源コードが短すぎたりする機種は注意。やけどしては、せっかくの食卓がもり下がる。食卓とコンセントの位置も確認を。「消費電力が高いのでタコ足配線にならないコードの長さがほしい」(戸井田園子さん)。家族や友人との「思い出作り」に役立つ1台を探そう。
見栄え良く 手入れ簡単(プリンセス)
天然竹の台座に、石板のようなプレートを組み合わせたスタイリッシュなデザイン。機能面では「セラミックマーブルコーティング」で高い熱伝導率を実現した。プレートの中央の穴から油を切る構造で、手入れは基本的に汚れを布巾で拭き取るだけ。「机の上に出しておきたくなる見た目の美しさ。油が落ちてヘルシー。お手入れもしやすい」(神原サリーさん)。「価格は高めだが登場回数は多くなりそう」(ひがしきよみさん)
「和食にも合うデザイン。おもてなしに使いたくなる」(島本美由紀さん)「電源を入れずに盛り皿としても使える」(林幸子さん)との評価も。
(1)56×25.5×4.4センチ(プレート)61.4×22.2×7センチ(台座)(2)3.4キログラム(3)1300ワット(4)グレー、黒、白(5)2万1600円(6)電話03・5643・9277(コレド)
抜群の火力 丸ごと洗える(レコルト)
「群を抜く火力。スリットから油も落ちるので肉を焼くならこれ。分解して全て水洗いできるのもいい」(神原さん)。焼き肉用の「バーベキュープレート」と、お好み焼きなどに向いた「フラットプレート」の2種類が標準装備。「ホットプレート本体に飛んだ油など、シンクで丸ごと洗えるコンパクトさもいい」(戸井田園子さん)
「サイズ、デザイン、手入れのしやすさ、どれも絶妙」(東春樹さん)。「焼き上がりが早いのがうれしい。かわいくてパーティーで栄える」(ひがしさん)。蓋用のスタンドは標準装備。別売りで鍋料理や炊き込みご飯などにも使える「セラミックスチーム深鍋」や蒸し料理に使える「蒸しプレート」などがある。
(1)42×23×16.5センチ(収納時)(2)2.95キログラム(3)1200ワット(4)赤、ネイビーなど(5)9700円(6)電話03・6804・5538(ウィナーズ)
挟んで焼ける 2WAY(クイジナート)
食材を挟んで焼ける独特の構造。ハンドル付きの上側のプレートは、ちょうつがい部分が外れ、厚みのある食材も下側のプレートと平行に挟むことができる。波形プレートでハンバーグなどを焼けば、レストランのような焦げ目の模様がつき、食欲をそそる。広げればサイズは小さいが、2面のホットプレートに。「デザインの割に価格が安い。パニーニなどを作りたい」(滝村雅晴さん)
「ハンバーグなどがカリカリに焼ける。グリラーとホットプレートの2WAYで使えて、操作も簡単。出しっ放しでも気にならない圧倒的なデザイン力」(とけいじ千絵さん)。「2台目のホットプレートとして欲しい」(青海七生さん)。写真はGR-4NJ。
(1)34×30×19センチ(2)4.2キログラム(3)1200ワット(4)シルバー(5)8900円(6)電話0120・191・270(コンエアージャパン)
IH採用で対応鍋も付属。「火力がきめ細かく調整でき、温度が安定するのが利点。熱源部分が平面で手入れもしやすく収納も楽」(戸井田さん)。「IH調理器具としても使え、スタイリッシュ」(土田友美さん)。「広くて使いやすく温度表示も分かりやすい」(青海さん)
既に持っているIH対応鍋でも、大きさなどによっては使える物がある。「実家の親へのプレゼントにもおすすめ」(池上正子さん)。写真はKZ-HP2100。IH鍋無しで3000~4000千円割安なKZ-HP1100もある。
(1)51.1×35.1×13.5センチ(プレート使用時)(2)6.7キログラム(同)(3)1400ワット(4)黒(5)2万2400円(6)電話0120・878・694
豊富な色 2~3人にぴったり(ブルーノ)
2~3人で囲むのにぴったりサイズ。フッ素樹脂コートの平面プレートに加え、24穴のたこ焼きプレートがセット。前菜からデザートまで料理の幅が広がりそう。
季節限定のカラーも豊富。「コンパクトでかわいらしいデザインのホットプレートのパイオニア」(神原さん)、「写真栄えするので食卓に登場する回数も増えそう。収納スペースもとらず、一人暮らしや新婚さんに喜ばれる」(島本さん)。二回りほど大きい「グランデサイズ」もある。
(1)37.5×23.5×14センチ(平面プレート、蓋使用時)(2)2.3キログラム(同)(3)1200ワット(4)赤、白、ブラウンなど(5)9500円(6)電話03・5446・9530(イデアインターナショナル)
まるで炭火焼き 煙出にくい(アラジン)
グラファイトの高い熱伝導率で0.2秒で発熱。予熱不要。炭火で焼いたように仕上がる。上から熱するので、食材から出た脂が気化しにくく「煙が抑えられている。火入れ具合も良い」(青海さん)。「魚が焼けていく様子は見ていて楽しい」(ひがしさん)。付属ケースで厚めのブリーフケース大に収納できる。
写真はCAG-G13A。焼き魚や串焼きに便利な網状プレートは、普及タイプのCAG-G13ASには付いていない。
(1)55×31×31.4センチ(2)4.3キログラム(付属品込み)(3)1300ワット(4)グリーン(5)3万3300円(6)電話0790・44・1025(日本エー・アイ・シー)
焼き肉好きに便利(エスキュービズム)
プレート周囲の吸煙ファンが売り。「ありそうで無かった吸煙機能で煙が少ない。操作も簡単でストレスがない」(とけいじさん)。「やや大きく高さもあるので、テーブル調理で広く場所をとる」「食品を焼ける場所が狭く、やや効率が悪い印象」との指摘がある半面、「何でもできるではなく、焼き肉オンリーの構えが潔い」(林さん)、「やや値は張るが焼き肉好きには、あり」(東さん)との意見が目立った。「男性の一人暮らしに便利」(池上さん)
(1)29×48×13センチ(2)4.2キログラム(3)600ワット(4)白、黒(5)2万1000円(6)電話03・6435・9453
揚げ物や1人鍋もOK(レコルト)
鍋タイプ。付属品を替えるだけで「煮る・炊く・蒸す・揚げる・焼く」など様々な調理に対応可能。「色味もかわいい」(滝村さん)、「パーティーでも普段の食卓でも使える」(ひがしさん)。小型なのも評価が高い。
付属品で特に好評なのが揚げ物カバー。油はねを防ぐだけでなく、波状の縁に串揚げを立て掛けられる。「帰りの遅い夫用の一人鍋に便利。串揚げや天ぷらも気軽に楽しめる」(島本さん)
(1)24×22×17.5センチ(2)1.6キログラム(3)650ワット(4)赤、ネイビー、ピンク(5)8600円(6)電話03・6804・5538(ウィナーズ)
多機能かつ縦置き収納(タイガー魔法瓶)
余分な脂を落とせる「穴あき・波形プレート」、大玉たこ焼きが一度に30個焼ける「たこ焼きプレート」、「平面プレート」がセット。「ファミリータイプの王道」(池上さん)。「家族が多くて機能を使いこなせる人にはまさに『これ1台』」(とけいじさん)。「縦置きでき、収納しやすい」(土田さん)。「熱源ヒーターが取り外せ掃除しやすい。3メートルの電源コードも使いやすく、機能面は万全」(戸井田さん)。写真はCRV-G300。
(1)56.9×38.5×12.7センチ(2)8.6キログラム(3)1300ワット(4)シルバー(5)1万4800円(6)電話0570・011・101
一人暮らしにおすすめ(アイリスオーヤマ)
大きめホットケーキが同時に4枚焼ける大きさ。「平面」「穴あき焼き肉」「たこ焼き」とプレートは3種類。ヒーター部分を外して本体ガード部分を丸洗いでき、手入れしやすい。「多機能な商品を手ごろな価格で手に入れたい人向き」(戸井田さん)、「安いので一人暮らしを始める人に贈りたい」(池上さん)とコストパフォーマンスの良さを強調する声が多い。「シンプルな形だが飽きずに長く使えそう」(島本さん)という。写真はAPA-135-T。
(1)48.5×35.6×13.7センチ(2)6.2キログラム(3)1300ワット(4)ブラウン(5)7000円(6)電話0120・311・564
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ランキングの見方
数字は選者の評価を点数化。製品名、メーカー・ブランド名。(1)幅×奥行き×高さ(2)重さ(3)消費電力(4)色(5)価格(大手通販サイトでの税込み価格の目安、2月上旬時点)(6)問い合わせ先。写真は瀬口蔵弘撮影。
調査の方法
専門家の協力で「家庭の食卓やホームパーティーで使えるホットプレート・グリル鍋」19商品を選定、専門家に機能、手入れや収納のしやすさ、デザイン性などを基準に順位付けてもらい、集計した。選者は以下の通り(敬称略、五十音順)。
▽青海七生(パーティー料理教室主宰)▽池上正子(料理研究家)▽神原サリー(ライフスタイルプロデューサー)▽島本美由紀(料理研究家)▽滝村雅晴(パパ料理研究家)▽土田友美(ABCクッキングスタジオ)▽戸井田園子(家電コーディネーター)▽とけいじ千絵(フードアナリスト)▽林幸子(料理研究家)▽ひがしきよみ(食空間コーディネーター)▽東春樹(家電批評デスク)
[NIKKEIプラス1 2018年2月10日付]
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