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セミオーダーが既製並み価格で スーツは2万円台から 採寸データを登録 微調整はスマホで簡単

NIKKEIプラス1

2018/2/15

写真はイメージ=PIXTA

 スーツの着こなしがうまい人は、それだけで仕事がデキる雰囲気がある。自分の体形にぴったり合う既製スーツが見つからなければ、セミオーダーで仕立てるという選択肢がある。

 カジュアル衣料のユニクロが扱う「ストレッチウールジャケット」(1万6090円)は店頭で採寸してサイズを決め、工場で仕立てている。ジャケットはわずかなサイズの違いで見た目の印象が大きく変わるため、2016年にこの方式を導入した。

 既製スーツは日本工業規格(JIS)に基づいて体形を「Y体」「A体」など10種に分けている。このため、店頭では体形と身長で自分に合うサイズをさがすことになる。ただし一般に既製スーツの体形はY、A、ABなど3~4種しかなく、ぴったりのサイズがない人もいる。

 ユニクロは、まず最小1センチ刻みで肩幅のサイズを決める。肩幅サイズごとに着丈の異なる数種の在庫を持ち、注文を受けると工場で袖丈の仕上げをして納品する。

胴回りなど採寸して体形に合ったスーツをつくる(ミニマルオーダー)

 スーツの仕立てに詳しい日本リペアコンシェルジュ協会代表の柏木恵介さんは「スーツは肩で着るもの。肩回りの寸法が合っていることが似合うスーツの絶対条件」という。肩幅がぴったりだとシワがよりにくく、シルエットが美しくなる。

 よりきめ細かいサイズ調整がしたければ生地から仕立てるスーツ専門店の本格的なセミオーダーを選ぶといい。中心価格帯は1着4万~10万円。生地は限定されるが、同3万円台から注文できるブランドもある。オンリー(京都市)の「ミニマルオーダー」は1着3万240円のスーツを2着同時注文すると合計4万1040円になる。新社会人が父親と一緒に来店して1着ずつ注文するケースも多い。

 タンゴヤ(大阪市)の「グローバルスタイル」は肩幅、胴回りのサイズをそれぞれミリ単位でオーダーできる。胴回りはボタンを留めたときの見た目に大きく影響するからだ。ズボンは股上の長さや尻回り、太もも周辺の渡り幅、膝幅といった寸法を変更できるブランドが多い。腰回りをゆったりさせるタック(ひだ)の有無も指定できる。

 グローバルスタイルはボタンの位置を高めにした「モダンブリティッシュ」など12のデザインから選べる。メルボメンズウェアー(大阪市)の「麻布テーラー」は基本の3デザインを基にして、専門知識のある店員の助言を聞きながら、襟の幅を変えたり、ボタンを2つから3つにしたり、自分の好みに合ったデザインに仕上げていける。

 生地は素材や色柄を含めて多いところで数千種類にのぼる。グレーや紺といった定番カラーであっても、その濃淡や光沢、肌触り、縦じまや格子などの柄などで選択肢はぐっと広がる。「ファブリック トウキョウ」は軽量、速乾、耐摩耗など機能性生地を多くそろえており、「出張など移動が多いビジネスマンに固定客が多い」(同社)。

登録したサイズをスマホのアプリで細かく調整できる(ディファレンス)

 注文はインターネットでできるブランドもある。コナカのセミオーダー専門店「ディファレンス」はサイズのデータを登録しておけばスマートフォン(スマホ)から注文できる。「ウエストがきつくなった」など体形変化があれば、その分を1センチ単位で自分で補正できる。店に立ち寄れば、生地の手触りなども確認できる。

 ファブリック トウキョウの店舗は、会社帰りなどちょっとした時間にチェックできるよう壁面にはがき大の生地の見本をずらりと並べている。これまでの注文で採寸が済んでいる客は、生地の品番さえ分かっていれば店員とやり取りせずにネットでスーツが買えるからだ。

 セミオーダーで気をつけたいのが納期。ブレフなど短いところで1~2週間、長いところで2カ月かかる。春物スーツを仕立てたいなら、そろそろ生地を選んでおいたほうがいいだろう。

(小山隆史)

[NIKKEIプラス1 2018年2月10日付]

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