マネー研究所

ヴェリーが答えます

重複上場の銘柄を買うには? 証券会社に最良執行義務 「最も流動性が高い取引所」に取り次ぐ

2018/2/14

「複数の取引所に重複上場する企業の株式を証券会社を通じて買う場合、どうすれば安いところの値段で買えるのでしょうか?」(京都府、40代男性)
マネーを呼ぶ「マネ~き(招き)猫」のヴェリーが、読者の疑問を解決します。

 投資家から株式の売買注文を受けた証券会社は、顧客にとって「最も有利な価格で注文を執行しなければならない」という原則があります。「最良執行義務」と呼ばれるものです。

 証券会社は個別に自社の方針を定めており、例えば野村証券の場合、投資家から取引所の指定がない限りは「最も流動性が高い市場として認識している取引所に注文を取り次ぐ」と取引約款に明記しています。ネット証券大手のSBI証券も、同様の方針を掲げています。いずれも多くの投資家を集める取引所の方が取引の厚みがあり、より有利な価格で注文を執行しやすいとの考え方によります。

 国内で現物株を取り扱う証券取引所は東京証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所の4つがあります。2013年に大阪取引所が先物取引に特化し、東証に現物株の取引を移管して以来、国内の株式取引シェアのほとんどを東証が占めています。

 名証によると、東証と名証の双方に上場している企業は1月末時点で221社あるそうです。トヨタ自動車(7203)はその代表格です。

 例えば、トヨタ株の1月31日終値を比較すると、東証では7480円、名証では7570円でした。この時点で投資家がトヨタ株を買う注文を入れようとした場合、注文を受けた証券会社は、より割安な価格で注文を執行できる東証で注文を執行することになります。

 最近はコスト削減を狙い、重複上場をとりやめ、東証単独とする上場企業も増えています。

[日経ヴェリタス2018年2月4日付]

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