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九州 味めぐり

ヒラメ、寒ウナギ 繊細な味を赤めしで 鮨光史郎

日本経済新聞西部夕刊

2018/2/15

 真新しいヒノキの香りただよう店内、流れるBGMはジャズだ。「サックスの音がいいでしょう」。にこりと笑う店主の菅浩一郎さんが握るのは、福岡でそう多くない江戸前ずしのおまかせコース。今の時期にはヒラメやフグ、寒ウナギなどが提供される。

 開店したのは昨年12月。カウンター8席で、現在は完全予約制だが「店が軌道に乗り始めたら、予約制はやめる」と意気込む。「博多前ずし」は料理が多いのに対し、江戸前は握りがメイン。3種のコース(1万円~)では、少量の料理と10貫程度のすしが楽しめる。

 

イラスト・広野司

シャリは赤めしで、酢や砂糖の配分を試行錯誤し、どのネタにも合うようにこだわった。「苦手な人でも必ず気に入ってもらえると思います」との言葉通り、すっかりファンになってしまうだろう。ふんわりと握られた小ぶりのすしは程よくおなかを満たす。

 利き酒師の資格を持つ菅さんに、すしに合わせた日本酒を頼むこともでき、初心者も試しやすい。赤めしをかんだ甘みを日本酒で流し込むのも一興。「どちらのおいしさも引き立て、より好きになってもらいたい」と語る。

 しかし店名と店主の名前が一致しないのはなぜ? 「『こういちろう』は言いづらいし『光』は縁起がよさそうだから」。繊細な味とおおらかな雰囲気で、思わず長居してしまう。

(秦明日香)

 〈すしこうしろう〉福岡市中央区白金1の7の12ファイブスターズ1階 電話092・406・5463

食べ歩きが大好きな地元在住のライターや日経記者が見つけた九州・沖縄のとっておきの味を紹介します。

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