それと同時に、若手女性の「ロールモデル」となる存在を求めています。つまり、20歳代の女性メンバーが自身の将来像をイメージする際に、「こんなふうに働いていたい」「こんな女性になりたい」と目標にできるような存在を社内に置きたいということです。ロールモデルとしてだけでなく、女性メンバーが壁にぶつかったときなどに相談相手となり、解決の手助けをする「メンター」の役割を果たしてくれることも期待しています。

こうしたニーズの場合、採用ターゲットとなるのは主に30歳代~40歳代半ばで、2~3年以上の管理職経験と育児経験を持つ女性です。

生活者としての女性目線が生きる求人が増加

女性を優先して採用したいとする求人は、管理職に限らず増えています。特に、女性ならではの「生活者目線」が生かせる業種では、女性の採用に意欲的です。

例えば、以下の業種です。

●住宅 ●食 ●生命保険 ●保育サービス ●教育 ●家事代行サービス ●介護サービス ●医療サービス

保育・福祉・医療といった業種でも、「保育士」「介護福祉士」「看護師」といった専門資格は必要とされません。資格や実務経験がなくても、企画、マーケティング、セールスプロモーション、営業、施設運営マネジメントなどのポジションで採用されるケースが多々あります。

男性中心だった業界が女性採用を強化

不動産・住宅業界では女性の「生活者」目線が期待されている。写真はイメージ=PIXTA

これまでは男性が中心だった業界で、女性を積極採用するケースも見られます。その代表が不動産・住宅業界です。不動産賃貸・売買の仲介営業、住宅リフォームの提案営業などの職種で、女性の採用事例が増えています。

住まいに関しては、「生活者」としての目線や家事の経験を生かし、顧客にきめ細かなアドバイスや提案ができるのが女性の強みです。実際、不動産営業職では女性が高い業績を上げるケースが多く、企業側も「女性をもっと活用すべきだ」という意識が強くなっています。

これまで不動産業界で女性が長く仕事を続けるのが難しかった要因として、土日が休みではなかったことも挙げられます。そこで、「土日休みの勤務体系を設ける」「チームでローテーションを組み、個人の勤務スケジュールに融通を利かせる」など、制度を刷新する企業も見られます。

こうした動きは、これからもさまざまな分野に広がっていくのではないでしょうか。女性の皆さんには、ご自身が想像する以上に可能性が広がっていることを、ぜひ認識していただきたいと思います。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜更新です。次回は2月16日の予定です。この連載は3人が交代で執筆します。

森本千賀子
 morich代表取締役 兼 All Rounder Agent。リクルートグループで25年近くにわたりエグゼクティブ層中心の転職エージェントとして活躍。2012年、NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」に出演。最新刊「のぼりつめる男 課長どまりの男」(サンマーク出版)ほか、著書多数。

管理職・ミドル世代の転職なら――「エグゼクティブ転職」

5分でわかる「エグゼクティブ力」
いま、あなたの市場価値は?

>> 診断を受けてみる(無料)

「エグゼクティブ転職」は、日本経済新聞社グループが運営する 次世代リーダーの転職支援サイトです

NIKKEI 日経HR


ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら