際だって目立つ変化はないものの、スーツはライフスタイルに合わせて着実に進化を続けている。もっとアクティブに働きたいビジネスマンをサポートする一着や、昇格した自分を盛り上げてくれるアイテムなど「どうしても欲しくなる」に違いないスーツがあるのだ。品と格、そして日常を快適にしてくれるという賢さ。今こそ着たくなる説得力とバランス力を備えた今季の代表格5着を紹介する。
目指すのは奥行きのある知性
1色のための、7色のわた。見たことない豊かなグレー
PAUL STUART
ポール・スチュアートのグレースーツ「ヨーク」
フォーマルで礼節あるグレースーツに漂う色気
ダブルブレステッドのスーツは定番ライン、クィントエッセンシャル コレクションの新作「ヨーク」モデル。ソフトコンストラクションで、今季は店舗限定で登場。採用されているグレーの素材は、原毛の段階から7色のスーパー120’sクラスのメリノウールを使ったエクスクルーシブ素材。高級感あるニュアンス色に、単色のグレーとは一線を画す深みと艶が浮き上がる。
礼節と知性を象徴するグレースーツも、色の魔術師、ポール・スチュアートのそれはひと味違う。オリジナルの無地グレー素材にさえ、洒脱な色気が漂うのは何故か。それはグレーという1色のために、7色のわたを混ぜて素材にしたからであった。
深みのあるグレーは7色のわたで表現
オフ白から黒まで5段階のグレーグラデーションに、ネイビーとグリーンの糸を混紡することで奥行きあるグレーを実現。