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中国で理系トップ級の人材が集まる清華大学=PIXTA

中国で理系トップ級の人材が集まる清華大学=PIXTA

世界の企業がIT(情報技術)人材の獲得競争を繰り広げるなか、日本企業の立ち遅れを指摘する声は多い。その背景には、海外のエンジニアや学生が求める環境や「就活市場」への理解不足がある。そんななか、2017年4月入社でインド工科大学(IIT)、シンガポール国立大学、中国の北京大学や清華大学など、トップクラスの理系大卒者を中心に約200人の採用に成功した日本企業がある。統合基幹業務システム(ERP)大手のワークスアプリケーションズだ。海外採用の責任者の成沢友和氏に、アジアの優秀な学生を大量に採用する秘訣を聞いた。

海外の大型開発拠点、実は採用対策

「シンガポールと上海の拠点は、もともとは営業目的でなく、採用のためにつくったんです」と成沢氏は話す。ワークスのシンガポール拠点では約300人が働いており、大半がエンジニアとしてERPの開発にあたっている。国籍や出身は様々で、シンガポール人のほか、理系では世界屈指のレベルとされるインドのIIT出身者もいる。採用のために大きな海外拠点まで設けたのは、そうしなければ、こうした優秀な人材を確保できないからだという。

ワークスは10年近く前から海外採用を進めている。成沢氏は、その経験からインド、中国、シンガポールの学生の「お国ぶり」には、はっきりした違いがあると指摘する。各国の優秀な学生は、将来のキャリア形成を強く意識しており、新人のうちから戦力として働きたいという意欲もある。そんな条件を満たす会社のなかから1社を選ぶとき、決め手は何なのだろうか。

インドの学生、「スタート地点」が重要

IITを中心に多くの優秀なエンジニアの卵が育つインド。グーグルやフェイスブックなどの米国勢もインドの学生の採用に力を入れる。就活のピークは、毎年12月にIITで実施される「オープン・プレースメント・ウイーク」という採用活動だ。多くの学生が、ここで就職先を決める。

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