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元SMAPのネット番組 視聴者は7400万?207万?

調査結果の落とし穴(下)

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NIKKEI STYLE

日経デジタルマーケティング

元SMAPのメンバー3人が出演して2017年11月2日夜から3日間、AbemaTVで放映された「72時間ホンネテレビ」。視聴者数のデータがAbemaTVの公表値とビデオリサーチの調査で大きく割れた。誤差とは思えないほどの大きな差はどうして生じたのだろうか。

◇  ◇  ◇

AbemaTV側が公開した累計視聴数は7400万。一方ビデオリサーチが発表した視聴者数は207万人だった。しかしながらビデオリサーチは発表の2日後、このリリースを取り下げている。AbemaTV運営元のサイバーエージェント藤田晋社長が「削除してもらった」旨のSNS投稿をしていたことからAbemaTV側からのクレームを受けて削除という流れだったようだ。

だがビデオリサーチが何か根本的な調査ミスをしていたわけではなさそうだ。手がかりが少ないが、7400万と207万の差について考えたい。

まず累計視聴数7400万は、7400万人が見たのではなく、同番組が延べ7400万回見られた、という意味。同番組の視聴を始めたAさんが、一旦画面を閉じて食事をし、食後に再びアクセス、その後風呂に入るために画面を閉じ、就寝前に再度アクセス──。この場合、Aさんは1人だが視聴数は3回とカウントされる。初日はスマートフォン、2日目はパソコンで見た場合も、同一人物と把握できないため、別々の視聴とカウントされる。このように各デバイスで番組を見るたびに視聴数として積み上がっていく。

モニター調査のポイントは

一方、ビデオリサーチの調査は、登録モニターのテレビ・パソコン・スマートフォン・タブレットの接触状況を調査しているため、2つ以上のデバイスを利用したり、離脱と再アクセスを繰り返したりしても、視聴者数は1人扱いになる。調査モニターに占める3日間のAbemaTV起動者の出現率(約2.4%)を、15~69歳人口に当てはめて、約207万人という推計値を割り出した。

モニター調査ではどんなバイアスが考えられるか? まずモニターはインターネット利用者で、複数デバイスの接触状況調査に協力的な人であることから、デジタルリテラシーは総じて高めだ。これはプラスに作用する。またAbemaTV起動率は一都六県のモニターを調査して日本の人口にかけ合わせているため、関東圏のネット動画視聴は全国平均と比べれば高めに出ると思われる。これもプラスに働きそうだ。

ただし、アプリ起動率はiPhone利用者のデータ収集が技術上困難なため、Android利用者の起動率を用いている。MMD研究所が2015年2月に実施したスマートフォン音楽視聴調査で「ほぼ毎日」聞いている人はiPhoneが32.9%に対しAndroidは20.2%だった。ネット動画でも同様の傾向があるとすると、Android利用者の起動率から導いた推計値は低めに出るかもしれない。

視聴者数207万人は少ないとの見方をする人は、理由として1人約35回タップしないと7400万回にならないことを挙げ、多すぎると指摘する。確かに離脱→再視聴を繰り返しても1人平均35回は多い印象だ。

一方で、視聴数のカウントの仕方には不透明さが残る。長丁場の番組だっただけに、視聴中に友だちからLINEのメッセージがくれば、スタンプの一つでも返して番組に戻るだろう。メンバーのInstagramやブログを見に行ったり、自身のTwitterに感想を投稿したりと、番組と他アプリ間を行き来する際も番組に戻るたびにもしカウントされる設計になっているなら、1人平均35回も不可解な数字ではなくなってくる。

AbemaTV側は、207万人に納得がいかないのであれば、実数を挙げて反論してほしいところ。視聴の定義や計測方法に認識のズレがあるなら、それを明らかにしてそろえていく方が業界のため、ひいては広告効果の明確化で自社のためにもなる。テレビ視聴率の算出が個人視聴率に変わっていく折、広告主企業がテレビとネット動画を同じ土俵で比較して、出稿配分の意思決定がしやすくなるよう、歩み寄ってもらいたい。

(日経デジタルマーケティング 小林直樹)

[日経デジタルマーケティング 2018年1月号記事を再構成]

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