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赤ちゃんの名前ランキング 「大翔」が急落、は本当?

調査結果の落とし穴(中)

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日経デジタルマーケティング

企業から発表される調査データにはランキングを調べたものが多い。ランキングを見るときには、調査対象や出現率に注意が必要だ。順位は大差でも、逆転して不思議ではないケースが珍しくない。

◇  ◇  ◇

11月22日は「いい夫婦の日」。明治安田生命は毎年夫婦に関するアンケートを実施、公表している。2017年は既婚男女約1600人を対象に調査し、76.1%が「夫婦円満」と回答。一方、「生まれ変わっても、もう一度同じ相手と結婚したいか」という問いに「結婚する」と答えたのは、男性が53.1%、女性は40.3%で、このギャップがワイドショーなどで興味深く報じられた。

合わせて公表されるのが「理想の有名人夫婦」のランキングだ。2017年も三浦友和・山口百恵夫妻がトップ得票で、2006年の第1回以来12年連続の1位となった。1位と2位の差は126人に広がり、過去最大となった。

そもそもなぜ生命保険会社がこのような調査リリースを出すのかといえば、夫と妻の意識の違いや夫婦像などの話題が、生命保険を考えるきっかけとして有効と考えているからだ。ほかにも毎年恒例の企業発の発表ものとして、トリンプ・インターナショナル・ジャパン(東京都中央区)の「世相ブラ」、第一生命保険の「サラリーマン川柳」などがある。これらはいずれも世相や世の中の変化を反映して、「時代は変わっても顧客とともに歩み続ける」というメッセージを内包している。

「男女共同参画」「女性活躍」が標榜される時代に、結婚を機に表舞台から身を引いて37年が経つ「ザ・昭和カップル」を毎年1位と公表することは果たして同社の企業ブランディングにプラスに寄与しているのかどうか。

調査元の明治安田生命はアンケート結果をそのまま発表しているに過ぎない。ただし同社は2013年の第8回調査から、調査対象をそれまでの20~50代から20~70代へ拡張している。高齢層を追加したことで、回答者の平均年齢が約10歳上がり、友和・百恵夫妻の票はますます盤石なものになった。同社は、「当時、高齢者活躍が時代のキーワードになったこともあり、高齢夫婦の意見を取り入れることが夫婦の意識調査では重要と判断した」(広報部)と対象拡大の理由を説明する。設問によってはベテラン夫婦の意見は貴重だ。だが、メディア露出が高く拡散しやすいのは、有名人の名前が挙がるランキングものである。友和・百恵V12は、調査リリースの難しさを物語っている。

人気の名前1位でも200人に1人

新生児の名前ランキングも明治安田生命が毎年公表している調査結果だ。同調査は2017年で29回目を迎え、生まれ年別名前ランキングは大正元年(1912年)生まれからのデータを保有しており、資料価値が高い。

ただし、ランキングの見方は注意を要する。2017年生まれの男の子8300人を調査した結果、人気の名前1位は「悠真」「悠人」「陽翔」で各37人。4位の「湊」は34人。9位の「陽太」「大和」は27人だった。母数8300人からすると、1位といえども率にしてわずか0.45%。200人に1人もいない水準である。そして9位は0.33%だった。0.45%と0.33%──、なんだか誤差のように思えてくる。

誤差の例として分かりやすいのがテレビの視聴率だ。標準誤差を求める式に当てはめると、600世帯調査から算出した視聴率10%は、±2.4%、すなわち7.6~12.4%の間で誤差が生じうる。従って、視聴率10.2%の番組Aと9.8%の番組Bは、10%の大台を挟んで明暗が分かれているようで、実は同条件で再調査すれば逆転する可能性は十分にある。一喜一憂するような差ではない。

名前ランキングの出現率も、同様に誤差を算出できる。式に当てはめると、1位の0.45%は±0.15%で0.30~0.60%の間、9位の0.33%は±0.13%で0.20~0.46%の間。重なっている部分が多く、1位と9位でも、再調査すればひっくり返る可能性が十分にある。

ランキングを見ると、前年(2016年)まで2年連続8回目のトップという「大翔」が、2017年は18位(22人、0.27%)に。女の子の名前でも、前年まで2年連続4回目のトップの実績を持つ「葵」が2017年は14位(29人、0.36%)と大きくランクダウンした。トップクラスでも0.2~0.4%台という出現率が僅差で並ぶ名前をランキング化するとブレが出やすい。名前のバリエーションが大幅に増えたことを実感できるデータでもある。

調査結果の落とし穴
上 かたやトップ、こなた最下位 アパホテル満足度の怪
中 赤ちゃんの名前ランキング 「大翔」急落は本当?
下 7400万と207万 真っ二つに分かれた視聴者数の謎

(日経デジタルマーケティング 小林直樹)

[日経デジタルマーケティング 2018年1月号記事を再構成]

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