小沼 僕は歩きながら聴くことが多いので、ちょっとこれはフラストレーションがたまりました。音質も良いし、バッテリーも本体4時間、ケース併用で24時間とかなりタフ。おまけに雨天時や汗にも強いIPX5防水機能もついていて、ペアリング以外は完璧と言いたいくらいなのですが……。

価格は手を出しやすい1万円台

イヤホンを装着してみる。音楽再生時はライトがブルーに光る
JBL FREEのケースをAppleのAirPods(右)と並べてみる。二回りほど大きい印象だ

小原 デザインもスマートですよね。ケースもスタイリッシュですし、本体のかたちもプレーンで、圧迫感なく耳にフィットします。

小沼 イヤホン本体の重さは片耳7.5グラム、ケースは本体含め重さ84グラム。完全ワイヤレスとしては平均的です。ケースはポケットに入れるには少し大きいですが、カバンに入れて使うなら問題ないサイズですね。

小原 あとAppleのAirPodsのように、マグネットがついていて、ケースにイヤホンがスムーズに収納できるのも良いですね。

小沼 価格も1万4880円(税抜き)と、AirPods(1万6880円、税抜き)とほぼ同じ。GfKジャパンの調査では、完全ワイヤレスイヤホンの販売構成比の65%が1万円台の商品です。BOSEやソニーといった大手ブランドは2万円、3万円台ですが、やはり最初の完全ワイヤレスで2万円はちゅうちょしてしまうと思うので、手を出しやすい価格なのも魅力ですね。

音質は最高、街中で使うときには要注意

小原 まとめに入りましょう。僕はペアリングの途切れやすさは置いておいて、この音質はやはり特筆すべきだと思います。完全ワイヤレスイヤホンだけじゃなく、ワイヤードの製品と比べても優れている。個人的にもほしいと思いました。

小沼 僕はやっぱりペアリングの途切れやすさがネックです。前にも言ったとおり、音質やバッテリーなどはかなり理想に近いし、価格もBOSE、ソニーに比べれば手ごろなので20代でも手を出しやすいと思うのですが……。人混みで途切れやすいとなると、一番使いたい場面で使えないので。この点が改良されたら、間違いなく欲しくなると思います。

小原 どんな場面でイヤホンを使うかによって、評価が分かれるかもしれませんね。これは深読みですけど、このイヤホンはJBL FREEという名称や音作りも含め、全体的にプレーンで、パイロット版のような印象を受けました。もしかしたら、今後ノイズキャンセリングがついたり、よりデザイン性の高いものを作ったり、まだラインアップが控えていそうな感じがしました。今後さらに進化する可能性もあるという点で、注目ですね。

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音質の良さは世代を超えて高い評価となったが、ペアリングの途切れやすさも両者から指摘があったJBL FREE。最終的な評価も分かれる結果となった。購入を考える場合は、イヤホンを使う状況や環境を検討すべきだろう。

小原由夫
 1964年、東京生まれ。オーディオ・ヴィジュアル評論家。自宅の30畳の視聴室に200インチのスクリーンを設置しサラウンド再生を実践する一方で、6000枚以上のレコードを所持、アナログオーディオ再生にもこだわる。近著は『ジェフ・ポーカロの(ほぼ)全仕事』(DU BOOKS)。2018年最初に買ったCDは情家みえ『エトレーヌ』。

小沼理
 1992年、富山県生まれ。ライター・編集者。Apple Musicへの依存度が日に日に高くなっている一方、2017年はレコードプレーヤーを生まれて初めて購入した。2018年はまだCDは1枚も買っておらず、Apple Musicのみ。1月によく聴いたのは小袋成彬のプレイリスト「分離派の冬」。
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