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360度ドラレコ対決 使い勝手はオートバックスが上

日経トレンディ

2018/2/10

カーメイトの「d'Action360」(左)、オートバックスセブンのPIXYDA PDR600SV(右)
日経トレンディ

 高速道路でのあおり運転による死亡事故などをきっかけに、注目が高まっているドライブレコーダー。後部からのあおりや衝突に対応するため、最近は360度カメラを搭載するモデルが増えている。ここではフロントガラスに簡単に取り付けられて、シガーソケット用の電源ケーブルが付属する360度カメラ搭載ドライブレーダー「d’Action360」(カーメイト)と「PIXYDA PDR600SV」(オートバックスセブン)を比較した。

◇  ◇  ◇

 調査会社GfKジャパンのリポート「ドライブレコーダーの需要変化と危険運転の実態調査」によると、17年10月以降の販売台数は前年同月比2.5倍前後にまで急増。さらに非保有者の半数近くが今後の購入を検討しているという。

 同調査の「あおり運転の被害に遭わない為にドライブレコーダーに求める機能」では、1位の「前方、後方の両方にカメラ」(55%)や2位の「夜間・暗所対応」(47%)に次いで、3位には「360度カメラ」(41%。「長時間録画」と同率)が挙がった。実は前面だけではなく、後部からのあおりや衝突に対するニーズが高まっているのだ。そうしたなか、360度カメラを搭載したドライブレコーダーも相次いで登場している。

両製品とも「360度撮影」をうたうが、上下左右全方位の360度を撮影するわけではない。水平方向は360度だが、垂直方向は200度前後の「ほぼ半球」の撮影範囲になる。カメラを真下に向けてフロントガラスに取り付ければ、前面と車内の様子を記録する

 ディスプレーがなく、シンプルなデザインの「d’Action360」(カーメイト)は、スマホと無線LAN接続し、設定や映像再生を行うモデルだ。画質は落ちるがリアルタイムの360度映像もスマホで表示できる。一方、「PIXYDA PDR600SV」(オートバックスセブン)は、本体下部のカメラで撮影し、タッチパネルディスプレーで設定や映像の再生を行う。

 画質は両モデルともにフルHD相当。ただ、360度の範囲すべてをフルHD相当の解像度に収めるため、一般的なカメラを採用したドライブレコーダーと比べると前方や側面などエリアごとの解像度は低くなる。

 実際に使ってみたところ、両者とも先行車のナンバーや並走するクルマのドライバーの顔は視認できたが、反対車線を走るクルマのナンバーはほとんど読めなかった。また、後方のリアウインドーは僅かに映る程度で車種やナンバーがわかるレベルではない。

 360度カメラのドライブレコーダーを選ぶ際は、周囲の状況をくまなく記録するという目的には向くが、解像感は低いということを認識しておきたい。

 カーメイトは「手動モード」にすれば、4K相当での記録が可能になるが、運転の前後にわざわざボタンを押すのは面倒だ。

■オートバックスは駐車監視に対応

 両製品ともフロントガラスに取り付けて使う。オートバックスのほうが仕様上の垂直画角が広いが実際の撮影範囲はほぼ変わらない印象だった。カメラの位置調整は、ディスプレーがあるオートバックスのほうがラク。

カーメイトはオプションを使えば駐車監視機能に対応
(写真:古立康三)
(写真:古立康三)

 エンジンと連動し、自動で録画を開始・停止する「常時録画機能」や、衝撃を受けた際に自動で録画データを保存する「衝撃検知機能」など、ドライブレコーダーとしての基本機能は両者とも押さえている。違いが出たのが駐車中のトラブルを記録する「駐車監視機能」。オートバックスはバッテリーを内蔵しているため、エンジン停止後でも衝撃を検知した瞬間の映像を記録できる。一方、カーメイトは、クルマのバッテリーと接続するためのオプション(実勢価格6264円・税込み)の組み込みが必要になる。

■カーメイトはスマホが必須

 オートバックスはタッチパネルディスプレーで操作・設定する仕組み。実際はタッチパネルの感度がやや鈍い印象だったが、素早く直感的に操作して映像を再生できるのは大きなメリットだ。カーメイトは無線LANで接続したスマホで本体の各種設定を行う。連係操作にはやや知識や手間が必要。

(写真:古立康三)
(写真:古立康三)

 タッチパネルで直感的に操作でき、駐車監視機能も用意するなど、ドライブレコーダーとしての用途を重視するとオートバックスに軍配が上がる。スマホとの連係といった設定がいらず、わかりやすいのもメリットだ。ナンバープレート付近に取り付けるリアカメラ(実勢価格6458円・税込み)を連係させれば、360度カメラの弱点もカバーできる。本体は実勢価格3万2398円(税込み)と価格面でも有利だ。

 カーメイトは、カメラ部分の取り外しが可能で別売りのバッテリーパック(実勢価格6264円・税込み)を使えば4K対応の360度のアクションカムとしても使える。ドライブレコーダー機能は一歩譲るが、アウトドアや旅行などでの出来事も360度の映像で残しておきたいなら候補にはなる。

■再生 両者ともPCでの映像確認も可能

 ディスプレーを搭載するオートバックスはトラブルがあった際にタッチ操作で再生画面に切り替えて、すぐに状況を確認できる。カーメイトは連係させたスマホでストリーミング再生するか、コピーしてから閲覧する仕組み。コピーにはやや時間がかかった。両製品ともにPC用の再生ソフトを用意している。

(左)スマホアプリでの再生画面。GPSを搭載しているため、撮影場所の地図も同時に表示する(右)PCビューワーの画面。時速表示もあり、わかりやすいが、常時録画の映像は圧縮率が高めで粗い
(上)PCビュ-ワーの画面。映像を拡大して細部まで確認できた。映像も比較的クリアだった(下)搭載ディスプレーの画面。すぐに映像を確認できるのは便利だ
結論 ディスプレー搭載で操作もラク、機能充実のオートバックス
 常時録画や衝撃検知など、ドライブレコーダーとしての基本的な機能はもちろん、バッテリー搭載で駐車監視機能まで備えるオートバックス。カーメイトのようにアクションカムにはならないが、初心者でも安心して使える360度対応ドライブレコーダーといえる。

(ライター コヤマタカヒロ)

[日経トレンディ2018年3月号の記事を再構成]

日経トレンディ 2018年 3 月号

著者 :
出版 : 日経BP社
価格 : 690円 (税込み)


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