働き方・学び方

キャリアコラム

文系でもAI人材に 学生起業家が挑む1万人育成 STANDARD代表取締役の石井大智さん

2018/2/4

知識と技術を身につければ、次は実践だ。石井さんは、「ドメイン知識との融合を現場で試行錯誤していくことが必要です。HAITの学生にも、弊社の教材で基礎を学んでもらった後に、企業でのインターンを経験することをすすめています。インターンなどのマッチングイベントを定期的に開催しているのもそのためです」という。石井さん自身も大学病院などの医療画像を扱うインターンに参加して、経験を積んだ。

■AI関連の検定・資格も登場

AI技術を学ぶHAITの学生たち

もちろん、研修を終了したからといって、すぐAI技術者として認められるわけではない。17年にはAI分野の資格検定試験もスタートした。

AI研究の第一人者とされる東京大学大学院工学系研究科の松尾豊特任准教授が理事長を務める、日本ディープラーニング協会(Japan Deep Learning Association、 以下JDLA)。AIやディープラーニング(深層学習)に関する知識や技術の統一規格として、検定試験や資格試験を実施している。石井さんはJDLAの委員でもある。

AIはIT企業のみならず、小売りや物流、医療、金融、サービスなどあらゆる分野に必要不可欠なツールとなりつつある。経済産業省などの予測では、20年までに日本でも約18万人のAI人材が必要といわれ、4万8000人が不足するとの指摘もある。

AI人材に対するニーズはうなぎ登りだ。転職などを支援するリクルートエグゼクティブエージェントのエグゼクティブコンサルタントを務める渡辺博一氏は、「確かにAI関連の案件は増えています。優秀な人材なら年収2000万円ぐらいになるかもしれません。しかし、まだ実際にAIの仕事をしている人は少なすぎて、採用するのは難しい状況です」という。

石井さんは、「人材不足の問題は、AIの人材育成のシステムを構築することで解決に大きく近づくでしょう。研修講座や資格試験、さらには企業と連携して実践の場を用意していけば、有能な人材を育成できます。不足するとされる人の5分の1はスタンダードで育てられるのではないかと思います。1万人の輩出も十分可能であると考えています」という。あらゆる業界から求められるAI人材。学生起業家の挑戦は始まったばかりだ。

(代慶達也)

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