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カリスマの直言

本命はアマゾン? 仮想通貨の担い手の条件(渋沢健) コモンズ投信会長

2018/2/5

写真はイメージ=123RF
「仮想通貨を巡る話題が連日のように世間を騒がせているが、諸問題をクリアすれば将来性はあるだろう」

 仮想通貨を巡る話題が連日のように世間を騒がせている。取引所のコインチェック(東京・渋谷)から580億円分もの通貨が不正流出した事件は大きな衝撃を与えた。仮想通貨は次世代の決済手段として注目される一方、価格変動の大きさなどから将来性について懐疑的な見方もある。普及の条件を探った。

 代表的な仮想通貨であるビットコイン。この通貨に関し2017年暮れ、知り合いの若手在日外国人から相談を受けた。

 彼はビットコインにテクノロジーの側面から興味を持ち、数年間保有。その時価総額は億円単位になる。そろそろ売却を考えているが、税金が仮に利益の半分ぐらいの額だとすれば受け入れがたい。「どうすればいいか」という内容であった。

 仮想通貨は有価証券ではない。国税庁によると、仮想通貨で生じた売却益は「雑所得」である。会社員などの給与所得者は、給与以外に20万円超の所得があった場合に確定申告しなければならない。総合課税となるため給与などと合わせた全体の所得額に応じて課税され、最高税率は55%(地方税を含む)と高い。

■売却のために他国への移住を検討

 私はこう答えた。「自分は税の専門家ではないが、日本に居住しているのであれば税金を支払うしか選択肢がない。それが嫌なら、税金が安いシンガポールなど外国へ居住を移すしかないのではないか」(この場合も『国外転出時課税制度』の対象になるかもしれないが……)と。

 彼は「そうか、引っ越すしかないか」と寂しげに語った。スタートアップ企業の経営者であり、一家には幼い子供もいる。「日本が好きだから離れたくない」との彼の悩みは尽きない。

 そのとき、彼が明かしてくれた別のエピソードにも興味が引かれた。「自分は大したことない。ビットコインを初期から保有していて数千億円の含み益があって、課税対策として世界を放浪して生活を送っている連中もいる」というのだ。このような「漂流富豪」の存在に、ちょっとした驚きを感じた。

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