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女性管理職が語る

安定した働きにサポート必須 「まず自分から」が大切 ECC取締役 塚田訓子氏

2018/2/1

塚田訓子・ECC取締役

 管理職として活躍する女性が仕事やプライベート、働き方への思いを自らつづるコラム「女性管理職が語る」。第6回は、ECC取締役の塚田訓子氏です。

◇  ◇  ◇

 女性が安定して社会で働くには、多くの方の理解とサポートが必要だと思っています。私もこれまでにたくさんの人たちにサポートしてもらいながら、働き続けてきました。まずは家族です。

 子どもが小さい頃は「○○ちゃんのお母さんはいつもおやつを手作りしてくれるんだってー」などと言われたものです。そんなとき、私は「それは残念でした。でも仙台に出張して『萩(はぎ)の月』を買ってきてくれるお母さんもいいと思わない? 来週、仙台に出張するんだけどなー。どうしようかなー」と言い、子どもに「買ってきてー」とねだらせました。

 地域の子ども会の役員になったとき、私は「花壇係」をやろうとしました。すると、役員仲間が「花壇係は夏の間は毎朝花壇の水やりをしなきゃいけないから、塚田さんは無理だと思うよ。イベント係だったら、準備は他の2人でやるから、当日だけしっかり働いてよ」と言われ、ありがたくその言葉に従いました。もちろん、当日はかなりこき使われました。

 子どもの急な病気で休んだり、学校でけがをした子どものお迎えで早退したりしたこともありました。そんなとき、職場の人たちはいつも快く手助けしてくれました。

 多くの人たちの理解とサポートを得るには、どうすればいいのでしょうか。私が心がけていたのは「まずはこちらがサポートできるときはする」ということです。

 誰しも風邪気味だったり、忙しかったりすることはあります。そんなとき「手伝おうか」とか「代わりにやっておこうか」などと申し出ることはできます。それ以外でも「資料の確認、半分手伝うよ」「明日の研修の準備は代わりにやっておくね」といったように、できることは率先して行うようにしていました。

 ご近所の人たちに対しても、誰もがゆっくりしたい日曜日に「今日は1日子ども預かるよー」と声をかけたり、春休みに近所の子どもたちを数人ひきつれてテーマパークに行ったりしたこともありました。

 子育て中のお母さんたちは本当に大変だと思います。ただ、男性や独身の女性でも、大変だったり、しんどかったりするときはあるものです。そうしたときのちょっとしたサポートがとてもありがたかった記憶は、誰にでもあると思います。日々の仕事や暮らしの中でのちょっとした工夫や気配りが、職場全体の働きやすさや業務効率アップにつながります。

 少子高齢化が進み、人手不足が大きな問題になっている今、女性のためだけでなく、あらゆる人にとっての働き方の見直しや改革が必要です。

 子育てや介護だけでなく、長い人生を生きていく中での学び直しの時間や趣味を通した人間関係づくりなども必要になるでしょう。そのためには在宅勤務や時短を含めた幅広い働き方や仕事をシェアする考え方も採り入れるべきだと考えます。

 同窓会で再会した恩師が「共存共栄」という言葉を授けてくれました。立場や環境、考え方が異なっていても共に助け合い、支え合い、そして共に生き、栄えていく。自分自身がある程度うまくいっているときこそ、この言葉を忘れずにいたいと思っています。

つかだ・くにこ
 専業主婦を経て1995年にECCに入社。2人の娘を育てながら、センター責任者やエリアマネージャー、東日本管区長を務める。2016年から取締役。

[日経産業新聞2018年1月25日付]

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