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つみたてNISA、認知は3割 若い世代が利用に前向き QUICK資産運用研究所が調査

2018/2/2

 QUICK資産運用研究所が約5000人を対象に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」によると、今年1月に始まった積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の認知度は3割程度にとどまった。一方で、知っている人は若い世代ほど利用に前向きであることも分かった。若い世代で投資信託の積み立ての活用が広がりつつあるだけに、認知度が上がれば利用者の増加も期待できそうだ。

■「知っている」が3割

 調査対象は全国の20~60代の個人。日経リサーチを通じて2017年12月にインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。つみたてNISAが1月に始まることを「知っている」と答えた人は29.4%だった(グラフA)。

グラフA

 17年1月から始まった個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」加入対象の拡大について聞いた前回16年12月調査では、「知っている」が18.5%(今回調査は19.3%)だったので、認知度はつみたてNISAの方がイデコより高い。

 年代別にみると、つみたてNISAを「知っている」と答えた人の割合が最も高かったのは60代の34.8%で、若い世代ほど「知っている」と答えた割合が低かった。若い世代を中心とした認知度向上への取り組みが求められる。

■利用に前向き、20代は5割超

 ただ、つみたてNISAを知っている人は利用に前向きだ。つみたてNISAの開始を「知っている」と答えた人に対して実際に利用したいかを聞いたところ、「利用したい」と「利用を検討したい」が合わせて33.1%だった。年代別にみると、20代は「利用したい」と「利用を検討したい」の合計が5割を超えた(グラフB)。

グラフB

 若い世代を中心にコツコツ投資が広がりつつあることが、つみたてNISAの利用に前向きな回答につながっている。投資信託を保有している人に「投信積み立て」をしているかを聞いたところ、積み立てをしている人が全体の42.0%に達した。頻度別にみると、月1回の「毎月」が全体の35.6%を占めた。「毎日」は2.1%だった(グラフC)。

グラフC

 年代別にみると、投信積み立てをしている人の割合は20代が7割超と圧倒的に多い。30~40代の投信保有者も積み立てを活用している人が過半を占めた。

■資産形成の必要性「感じる」が上回る

 つみたてNISAの利用が拡大する素地はある。資産形成の必要性を感じるか聞いたところ、「非常に必要性を感じる」と「やや必要性を感じる」の合計が37.6%と、「あまり必要性を感じない」と「全く必要性を感じない」を合わせた35.3%を上回った。年代別にみると、30代は必要性を感じている人が4割を超えた(グラフD)。

グラフD

 投資経験別にみると、株式や投信などリスクのある商品を保有していない人でも21.5%は資産形成の必要性を感じている。必要性は理解していながらも実際に踏み出せていない人も少なくない。税優遇など制度面の後押しに加え、業界全体での認知度向上策の推進が個人の資産形成を根づかせるカギになりそうだ。

(QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

▼アンケート調査概要
実施時期:2017年12月14日(木)~19日(火)
調査対象:全国の20~60代の個人
国勢調査の結果に準じて性別×年代別×地域別(8区分)の構成比率を割り付け
回答者数:5132人(男性50.1%、女性49.9%)
調査方法:インターネット調査
調査会社:日経リサーチ

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