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食の豆知識

恵方巻きはなぜ太巻き? にぎりや押しずしでない理由

2018/1/31

恵方巻きブーム、実はのり屋の仕掛け?=PIXTA

恵方巻きって大阪でも食べますか、という私の問いに思わぬ答えが返ってきた。その方が言うには、もともと関西の一部で食べられていた「節分の太巻き」を、のり業界の組合が「恵方巻き」としてはやらせようと仕掛けたのだとか。

何度もいろいろな取り組みをしたおかげで、関西を中心にだいぶ広く知れ渡るようになってきたが、でもまだ東京では全然知名度がないので「東京でも流行らせたいんですわ。のり売れるでしょ」とのことだった。

握りずしずしでも押しずしでもなく巻きずしなのは、のり屋さんが一枚かんでいるせいもあったのだ。

関東の巻きずしは細巻き

またその方からは、なんで太巻きなのかの理由も教えてもらった。

ざっくり言うと「関西発祥だから」ということだ。巻きずしには、太巻きと細巻きがある。局地的な例外や、個店での創作を抜きにすると、関西は太巻きで、関東は細巻きを好む。

巻きずしはもともとあったすしを巻いてみたのが始まりと言われている。つまり関西はサバずしや小鯛ずしなどの押しずし、箱ずしを巻くので、自然と太くなる。一方、江戸ではにぎりずしを巻くので細くなる。どちらも最初はささの葉やハランなどを使っていたのが、のりの製法が確立したことによりのり巻きになっていくのだが、巻こうとするものの大きさがそもそも違ったというのだ。

恵方巻きパンも

ちなみに手巻きずしは、細巻きからの流れなので、太巻きとはルーツが全然違うとのこと。だから太い手巻きというのはありえない。のりの上には、握りのシャリと同じ量のシャリしか乗せてはいけない。家庭でやるときもそれだけは守ってほしい、というのがのり屋さんの願いだった。はい、あれから20年。もうお名前も忘れてしまったけれど、それだけはいまだに守っている。なので私の手巻きは細いのである。

話を恵方巻きに戻そう。

今世紀に入ってからの、恵方巻きの快進撃はもうみなさんご存じだろう。コンビニで積極的に売られ始めてからは、関東だ関西だという垣根を軽く飛び越え、全国で「節分は恵方巻き!」というキャンペーンが行われている。もはや「豆をまく」よりも、「イワシを食べる」よりも、ずっと多くの人が参加するのが恵方巻きの丸かぶりだ。

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