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甘い豚味噌、ご飯のおかず 噴火が生んだ鹿児島の味

おろしたニンニクを加えて煮詰めたら完成

さて、黒豚のほかに鹿児島を代表する特産品といえば、サツマイモ(甘藷)がある。数ある特産品のなかでも生産量日本一を誇り、鹿児島ではカライモと呼ばれる。

実は黒豚とカライモも深い関係がある。豚は雑食でありカライモを餌にできた。稲作に不向きな火山灰地において豚肉もまた重要な食料となり、薩摩藩の兵糧としても利用された歴史があるのだ。現代もかごしま黒豚はエサとしてカライモを含む飼料を与えられるが、カライモを食べることで肉質がよくなるとも言われる。

サツマイモ 農民たちの貴重な食料になった=PIXTA

サツマイモの薩摩への伝来は諸説あるが、琉球に渡った利右衛門(のちの前田利右衛門)が1705年に琉球から種子芋を持ち帰り広めたという説が有力だ。

「西郷どん」のドラマにもあるように江戸時代の薩摩では島津家による圧政の下、農民には八公二民ともいわれる高い税率が課された。厳しい生活を強いられた農民たちの貴重な食料になったのがカライモだった。

1732年には日本全土で享保の大飢饉(ききん)が起こるが、すでにカライモが定着していた薩摩では、飢饉時にカライモを食べてしのいだために死者が少なかったと伝わる。このことから救荒作物として認知されたカライモは、青木昆陽によって江戸に伝えられ、薩摩国のイモであることからサツマイモと呼ばれるようになった。

薩摩の酒と言えば、芋焼酎=PIXTA

ではなぜ、鹿児島でこれほどまでにサツマイモが食べられるようになったのか? もちろんそれは鹿児島の気候風土に由来する。

鹿児島のシンボルといえば桜島だ。

鹿児島市から見て、錦江湾をはさんだ対岸に位置する桜島は今も活動を続ける活火山であり、小規模な噴火は毎日のように起こる。市街地からつねに噴煙が見える街というのも国内ではなかなか珍しいのではないだろうか。時々、ドーンと爆発音がして、火口からモクモクと噴煙があがる。

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